11月17日(土)   歩き遍路第9日=宿〜トンネル〜37番岩本寺〜窪川駅〜須崎駅〜バスで大阪

「早く発ちたいので、朝食はおにぎりで済ませます」と申し出たら、「いや、温かいものを食べてください」と、1時間も早く準備していただきました。

7時9分、多ノ郷駅発の列車で土佐久礼駅へ。予約していたタクシー(運転手さんは同じ)が待っていて、昨日の到達地点まで運んでくれました。

雨の風景も美しくはありますが道路は霧に包まれています。車に用心しながら、さらに3つのトンネルを経て、七子峠に到着。そこからしばらくは、車に気を遣わなくてもよい遍路道でした。再び国道に出て、一路37番寺へ。雨が一段と激しくなったところに道の駅があって、休憩。地元産豚肉バーベキューとおにぎりの昼食です。

午後1時、岩本寺に到着。今回の区切り打ち最後のお参りをしました。三重県のTさんもここまで。後半5日間、この方と同行できて、とても心強い思いをしました。私よりも1歳先輩で、今年9月から、3度目の区切り打ちだそうです。

早く打ち終えたので、予定の夜行バスを変更し、須崎駅前発のバス便で大阪へ。窪川駅からの車内では、乗り合わせた女性から、あん餅のお接待をいただきました。

【18.9q 27,762歩】

■四国遍路88か所の札所は、1番〜23番が徳島県(阿波ノ国)にあって、約219.9q。「発心の道場」と呼ばれています。

■高知県(土佐ノ国)には、24番〜39番の16札所がありますが、約384.6q。各札所間の距離が長い「修行の道場」です。

■前回(2005年2月11日〜22日)、1番から26番まで歩きました。(260.5q)
前回打ち止めた26番金剛頂寺(室戸市)から歩き始め、今回お参りしたのは、27番神峯寺(安田町)、28番大日寺(香南市・旧野市町)、29番国分寺(南国市)、30番善楽寺(高知市)、31番竹林寺(高知市)、32番禅師峰寺(南国市)、33番雪蹊寺(高知市)、34番種間寺(高知市・旧春野町)、35番清滝寺(土佐市)、36番青龍寺(土佐市)、番外観音寺(須崎市)、37番岩本寺(四万十町・旧窪川町)です。総歩行距離=199.7q 歩数計合計=30万0917歩

■高知県にはまだ2か寺が残っていて、37番から38番金剛福寺(土佐清水市=足摺岬)まで約80q、次の39番延光寺(宿毛市)まではさらに53qの道のりです。私の足では、6日〜7日を要すかと思います。実行できるのはいつになるでしょうか。

■自動車だと、わずか30分程度で行き着く道を1日かけて歩き、その地に宿をとる。考えればずいぶん贅沢な旅です。「江戸時代の遍路は、一部の裕福な階層の遍路を除いて、路銀を持たない貧しい人々であった」と、香川へんろ研究会のサイトに書かれています。「遍路道の沿線にある家々の門前に立ち、遍路の修行と称して門付けし、その家の祖霊を拝み読経した。そしてその家から接待という何がしかの喜捨をうけた。これを旅の費用とした」とのこと。途中で命を落とす遍路も多かったようです。

■キャッシュカード、コンビニ、それに鉄道やバス、タクシー、携帯電話に助けられての現代遍路ではありますが、いつかきっと歩き通したいと念願しています。