2月17日(金)   久しぶりに「太陽」を感じました。しかし、午後からは強い風と寒気が…

いつもよりも時間がかかった議会運営委員会が終わった後、取材していた某紙記者が「白熱しましたね」との感想を漏らしました。普段なら、初日本会議の議事運営についての協議だけで簡単に済む会議が白熱状況となった理由は2つあります。その1つは、大阪維新の会が「大阪にふさわしい大都市制度の推進に関する条例」(都構想協議会の設置条例)を提案すると表明したこと。もう1つは、自動車運転過失傷害と道交法違反(ひき逃げ)容疑で起訴された元維新・西井勝議員の出処進退について、私が質したことです。

●議運冒頭に諮られた西井議員の議運委員辞任と健康福祉委員長辞職
20日に初公判があるという西井議員は、当人が釈明に姿を見せた1月19日に維新の会市議団から会派離脱して、議運委員を辞任。また、つい先頃、健康福祉委員会委員長の辞職願が提出されたと報告がありました。議運委員はすでに維新の会から補充されており、健康福祉委員会委員長の後任選びが必要です。私から、「副委員長(公明党)を委員長とし、ソレイユ堺か共産党の委員を副委員長としてはどうか」と提案したところ、すんなりまとまりました。

●なんとなく“自信なさげ”…維新堺市議団提案の「都構想協議会条例」
維新の会による条例提案は、竹山市長が「不参加」を表明した都構想協議会について、議会議決で「参加」を強制しようという企みです。しかし、府議会や大阪市会に提案される設置条例は、堺市を除外して「府・大阪市」による協議会の設置条例になると見込まれます。そこで、「それらと異なる条例を制定すれば齟齬をきたすのでは?」と維新議員に質問したら、「3条例の構造は変わらない」と回答。ところが、他の委員の質問には「堺市議会で可決したら、府や大阪市の条例を修正してもらう」とも答え、答弁は明らかに矛盾します。さらに、「堺市の分割は市民の意見を聞いてから…」と言い始めたので、「だとしたら、事前に意見を確かめる住民投票でもするのか?」と詰めると、委員ではない議長(維新)が突然、「長谷川委員の質問はこの場(議運)ではふさわしくない」と横やりを入れる始末です。

●西井議員の出処進退は「判決確定後」…1月19日の前言を翻す対応。橋下・松井両氏も容認?
維新の会の発言でさらに驚いたのは、市民の皆さんから議会の対応も問われている西井議員の出処進退です。1月19日の議運委員の会議では、「初公判後10日くらいに出る判決まで待ってほしい」と言っていました。にもかかわらず、今日は「判決確定後のこと」と前言を翻しました。この事件については、橋下代表や松井幹事長が、いち早く「堺市議団を通じて議員辞職を求める」と表明したことが新聞各紙で報じられています。もしかしたら、維新の会は西井議員に辞職を思いとどまらせようしているのではないでしょうか。
堺市議会の議員定数は52。このうち、西井議員が離脱後の維新は12ですが、衆院選を控えて橋下党と手を結び始めた公明12と合わせれば24になります。これに対して、都構想参加に反対する会派などの議員数は合計27。しかし、そのうち1人でも切り崩せば「25対26」となり、西井議員の1議席を足せば「26対26」の同数です。つまり、議長を出した側がいつも採決で負けるという議会構造が生まれるのです。堺市議会で維新の意向を通すため、橋下・松井両氏もこれを容認しているのでしょうか。「長谷川の“邪推”にすぎない」と抗議されることを期待しつつ、この一節を書いています。

●「がん対策推進条例案」は公明党が準備する方向
今日の議運では、5月定例会で制定を提案し、健康福祉委員会での条例案作成を試みた「がん対策推進条例」について確認しました。すると、議運委員長が「府議会で条例案作成の中心となった公明党に委ねている」と発言。公明党委員からは「もろもろの事情で作業が遅れているが、近くまとめたい」との表明があったので、「了解する」と表明しました。政令市では、岡山市、大阪市に続く条例として、ぜひとも議員提案で成立させたいと思っています。また、条例案には堺市の特性を踏まえた内容を盛り込むことも必要です。