7月17日(火)   やはり、関東甲信と東海、近畿、中四国は、今日「梅雨明け」のニュース。

朝から、歩いているだけで汗が噴き出る高温の好天気。百舌鳥八幡駅前での議会報告は、近くの高層マンションが日差しを遮ってくれて助かりました。終了後、急いで登庁。大都市行財政制度調査特別委員会の研修会が開かれ、大阪府の松井一郎知事を講師として招いたというので、その様子やねらいを確認しておくためです。

●20分遅れた知事と参加会派の状況
定刻の10時に委員会室に足を運びましたが、知事の車が交通渋滞で遅れているとかで、開会は10時20分となりました。参加者は同委員会のメンバー12人の他に議員23人。また、市職員も40人ほど聴講し、市民傍聴席も満席でした。参加議員を会派別に数えると、維新12、自民7、公明7、ソレイユ4、共産3、無所属2で、維新と自民は全員出席です。また、マスコミの関心も高く、テレビカメラ4台(NHK、ABC、KTV、YTV)の他各社記者の顔が見えました。

●用意した資料に即した講演とアンバランスな「意見交換」
知事の話は、あらかじめ配布された資料のスライドを要約して読むという形で進行し、11時10分ごろに終了。その後、「まず委員からの質疑応答」として意見交換に移りました。数人の委員が挙手していたのですが、最初に立った自民党委員が約30分、続く共産党委員が約10分を費消。「知事の予定は12時まで」という委員長は、残り委員の発言を「1分以内」と制限しました。もちろん、委員以外の出席議員が発言する機会はありません。

●「意見交換」の実りは見られない研修会
資料に頼る講演は、「大阪都構想」の概要説明としてまとまっていたとは言え、別段「知事」が来て話さなければいけないという内容ではありません。また、委員からの質問に対しても、丁寧に答えるという印象は薄く、「それなら大都市制度推進協議会に参加して発言すべきだ」との主張の繰り返しでした。とりわけ共産党委員の指摘には、「共産党は、府議会でも大阪市議会でも同じことを言う」とけんか腰。「府議会の答弁を議事録で読めば…」と突き放しながら、だからこそ、質問されることを想定した“答弁メモ”を用意してきたように見えます。大阪センチュリー交響楽団の補助金をめぐる質問に、「自立性をソクした」と答えたのは、「自立性を促した」の答弁メモが原因では?と勘ぐり、どこかの国の首相の「ミゾユウ」発言を思い出しました。

●大阪維新の会としての政治目的を達成?
果たして、堺市議会の特別委員会の講師として大阪府知事が適任なのか…。そもそも私は、そんな疑問を抱いていました。私が所属していない委員会なので、決定の経過を詳しく知りませんが、今日の話の程度に基づく大阪都構想をめぐる議論なら、市議会の会派や議員間で大いに論じ合えばいいことです。今回の「知事講演」は、議論を深めるというよりも、大阪維新の会幹事長でもある松井知事に堺市議会で話す機会を与え、都構想協議会への参加を拒んでいる竹山市長へのプレッシャーを加えるという意図があったのではないかと、私には思えます。また、マスコミの注目を得ることによって、その目論見は成功したとも言えるのではないでしょうか。