9月15日(土)   天気は不安定で午前中に小雨、午後は強い雷雨。しかし、32℃です。

昨日の健康福祉委員会で議論した「がん対策推進条例」は、元を正せば昨年6月の議会で、私が制定を呼びかけたものです。本来なら、条例議案の提出議員になってもいい立場です。条例案提示後、提案までの僅かな調整期間に数点の検討要請を行い、一部は修正されました。しかし、がん患者や家族を支援する市民活動をしておられる方や専門医などのご意見を伺い、前文に「堺市の現状(がん死亡率が全国最悪レベル)を入れてほしい」という肝心の提案が拒まれたため、提出議員に加わることは控えました。
それでも、4会派(公明、維新、ソレイユ、自民)提案の条例内容が、各自治体で既に制定されている条例に比して高いレベルにあると評価できることから、最終的には賛成するつもりでした。したがって、前文以外に条文の追加を要請した諸点(@計画的かつ組織化されたがん検診、Aがん患者及び家族への就労支援、B一定期間での条例見直し)は、今後の条例運用において実現をめざす課題として残せばよいと考えていました。

●法令の読み取りを誤り、現行施策の確認を怠った、受動喫煙の「定義」
ただ、第7条第3号「受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)」との条文について、府立成人病センターの津熊秀明先生が「(  )内の限定は削除すべき」と指摘されたことが気掛かりでした。そこで、厚労省の局長通知などを調べてみると、受動喫煙を室内などに限ってしまう「定義」の誤りが明白になりました。

●健康福祉委員会での質疑で、議案提出委員が何度も繰り返した非論理的な「答弁」
委員会での私の指摘に対して提案会派委員の答弁は、次のようなことの繰り返しでした。
@受動喫煙に関する法律の定義はこれしかない。実効性を考えればこの規定がベストだ。A厚労省健康局長通知は知らなかった。長谷川の指摘はもっともだが、推進協議会(条例施行後に設置)の意見を聞きながら判断すればよい。B広範囲な規定にすると、収拾がつかなくなり紛争が起こる。
昨日も書きましたが、厚労省の局長通知は「25条の定義」は同条内の定義だと解説。さらに「屋外での受動喫煙防止の必要性」を示し、堺市もすでに実践しています。また、審議中の議案を完全なものにするのは議会の仕事で、条例施行後に設置される推進協議会の意見を聞く…などは責任放棄です。ちなみに、議会力向上会議作業部会では、委員会審査は「自主的かつ自立的に行う」との合意も成立しています。したがって、@Aは根拠のない主張ですし、Bについて「いったいどのような紛争が起こるか?」と尋ねると、答えはありませんでした。

●「原案=絶対固持」の意思統一だけが頼り?
答弁がどのように論理的破綻をきたそうと修正はしない…各答弁者はきっとその任務を負って委員会に出席したのでしょう。途中で会議を休憩し、それぞれの会派で協議するという機会をもったものの、結論は変わらず、過ちを正すための修正案を出さざるをえなくなりました。

■決算委分科会では、「地域猫」を議論
委員会後に開かれた分科会では、前議会で質した「地域猫」制度について質問。市当局が来年度からの制度実施を目指して取り組んでいることを確認しました。また、大泉緑地管理事務所が呼びかけ、周辺5校区自治会や動物愛護団体などと連携して実施しようとしているねこ対策について、堺市が最大限の協力をすることを求めました。

▼さて、昨日の委員会や分科会の議論補足が長くなりました。今日は朝から「議員活動報告」の作成作業。また、昨日の委員会中に急病で入院した議員を見舞いましたが、面会制限があって直接言葉を交わすことは叶いませんでした。午後遅く娘一家が来るというので、母が入院中の病院で合流。母は、孫と3人のひ孫たちの姿に大喜びです。ちょうど「100歳違い」の幼子の仕草に合わせて笑顔で両手を踊らせるなど、とても上機嫌でした。