6月11日(火)   朝方に小雨。今日こそは…と思ったのに、昼頃にはかんかん照りです。

大綱質疑本会議の3日目です。維新、共産、自民、維新の4議員が一般質問を終えたのが午後2時18分でした。その後、市長から追加提案された職員退職金の減額条例について質疑。続いて、公明、ソレイユ、自民の3会派が議員定数削減と議員報酬減額を共同提案し、この議案への質疑。最後に、維新の会が「公務の政治的中立性を確保するための組織的活動の制限に関する条例」と「堺市職員の政治的行為の制限に関する条例」を提案して、その質疑に入りました。
今日も最終バッターの私が、維新提出2条例への質疑を始めたのは午後7時5分。発言制限時間(追加議案の質疑=片道19分)をフルに使って質疑を終えました。会議終了は7時44分です。

●維新提案は、いつもいい加減で欠陥だらけ
維新提案条例への質疑では、まず2011年12月議会「討論」の折の写真(下中)を掲げ、2年前に維新堺市議団が提案した「教育基本条例」や「職員基本条例」のとんでもない欠陥を指摘しました。大阪府条例の「府」を「市」に変えただけの条例案には、堺市内に「市町村立学校」があるという妙ちくりんな規定があったのです。
実は、この事実は北区在住の市民の方から寄せられた投書で判明。私自身も、条例内容の吟味を十分していなかったことを反省させられました。
今回維新が提案した2条例案も、最初の議運で示した条例内容の誤りを誰かから指摘されて訂正しており、その理由を質すと、「手弁当での作業で100%に至らなかった」と答弁。ならば、「維新市議団の提案はいつも欠陥だらけ」と考えざるを得ないと言い切りました。

●手本とした「大阪市条例」だけでなく、提案した「堺市条例」の内容すら頭にない不勉強
私の前に質疑した議員が「大阪市条例にも市長の政策宣伝を規制する規定があるのに、橋下市長の政治主張が市ホームページに掲載されているのはなぜか」と質問。条例の規定では、活動制限は「任期満了日の3か月前から選挙期日まで」となっており、現在は制限期間外なのですが、維新議員はそのことすら答えられませんでした。さらに、大阪市が作成している「解釈・運用」のガイドラインも十分認識していない様子です。その上、維新集会の案内を局内にメール送信した大阪市職員への処分が「職員政治規制条例に基づいて行われた」と答弁したので、私は新聞記事を示してそのお粗末な思い違いを指摘しました。
要するに、維新議員はまったくの不勉強。にもかかわらずこれら条例の成立を急ぐのは、堺市長選挙を3か月後に控えて現職市長や職員への活動規制を強め、自分たちの取り組みの遅れを補おうとする党指導部の政治的意図なのです。

質疑の締めくくりで、「私たちは政治家」という言葉が好きな彼らに、「まんがで読破 職業としての学問・政治」(マックス・ウェバー作=イースト・プレス刊)の一コマの一部を紹介しながら、いい加減な条例提案を批判しました。
※下右は、同書51p掲載の一部