1月29日(水)   駅前議会報告開始時、「明けの明星」と「二十八日月」が並んでいました。

今朝は、南海・百舌鳥八幡駅前で議会報告です。事務所出発時の気温は3℃。厳しい寒さを免れ、「議員活動報告」を受け取ってくださる方々の手も軽やかに見えます。終了後、事務所に戻り、芦屋市の中島かおり市議から依頼があった堺市視察について、担当する関係部課と調整し、受け入れ体制を整えました。

●リヒテルズ直子さんの講演会
ところで、今夜、リヒテルズ直子さんの講演会が大津市のピアザ淡海で開催されました。嘉田知事の支援団体「対話でつなごう滋賀の会」が主催。午後から大津へ向かいましたが開会までに時間があったので、「長等創作展示館・三橋節子美術館」にも立ち寄りました。一昨日、リヒテルズさんを案内した余呉湖との関わりが深い画家・三橋節子さんの作品を収蔵・展示する同館は、市民に絵画・工芸制作のスペースも提供する大津市の公共施設です。

●子どもの幸福度「ナンバー・ワン」のオランダ
「オランダから学ぶ滋賀の教育の未来」と題するリヒテルズさんの講演のイントロダクションは、「市民社会とデモクラシー」。まず、「民主主義」とは言わずに「デモクラシー」という理由を語られました。そして、オランダでは反原発運動が70年代初頭に始まって80年代には決着し、34基の建設計画を止めたこと。その経験が脱産業化社会への意識につながり、教育は「市民として社会に参加する練習」(民主的シチズンシップ教育)と位置づけられているなどの状況を説明。さらに、子どもの幸福度調査で先進29か国中の1位を保ち、「級友は親切で助けてくれる」と思っている子が80.4%、「母親と何でも話せる」という子が91.7%、「父親と何でも話せる」という子が81.4%に上るというデータも紹介。「同一労働・同一待遇」に基づくワークシェアリングが、母親や父親との対話を保障していることなど、とても興味深く聞かせていただきました。
また、9歳の子どもと共に参加した若いお母さんや90歳になるという女性など、会場からの質問に答えて、「デモクラシーこそが人類の歴史を長らえ、地球を維持することができる」とリヒテルズさんは強調。ほぼ一日時間を割いてくださった一昨日の意見交換でもそうだったのですが、教育だけでなく日本社会が直面している数々の問題を見据え、鋭い指摘をしておられるリヒテルズさんから、あらためて大きな教示を受けました。

●新しい出会いも
なお今日は、講演会場に着いてすぐ、リヒテルズさんから2人の自治体議員を紹介されました。一人は、講演会を主催する対話の会事務局次長で滋賀県議の駒井千代さん。もう一人は、駒井さんと共にオランダを訪ねた千葉県柏市議の山下洋輔さん。また、山下さんと一緒に参加された京都府宮津市議の坂根栄六さんとも言葉を交わしました。3人とも1期目の議員ですが、いずれも活発な活動をされているようです。リヒテルズさんの説明によると、山下さんが代表理事を務める「教育共創研究所」は、私が主宰する「都市政治研究所」がモデルだとか。若い議員の皆さんの積極的な試みを知る機会ともなりました。