6月24日(火)   朝まで雨だった気配ですが、昼間は晴れました。気温は28.8℃まで上昇。

今日の本会議では、まず議会事務局長に、次いで議長に質問しました。そんな異例の議論を展開したのは、維新、ソレイユ、自民の3会派が提案したニュージーランドへの議員派遣は、市議会が定めている「海外調査研究派遣要綱」の規定に照らして、手続き的に瑕疵のあることを明らかにするためです。
二人の答弁で、今回の海外旅行が内部規定を踏みにじったものであることが明白になりました。

●参加3議員の一人ひとりにも質問
続いて、「税金旅行をしたい」と言っている3人の議員に直接、その真意を尋ねてみました。インターネットの録画中継が始まったら、ぜひとも見ていただきたい珍妙なやりとりです。

▼米田敏文議員(大阪維新の会)に質問「これまで、ウェリントン市との交流でどのようなことをされましたか?」→答弁「いままで、そのような経験はない」

▼野里文盛議員(自民党)に質問「市民文化使節団は自費で行く。その方々が納めた税金で行くことに何のためらいも感じられないか?」→答弁「市民の方が自費で行くことは存じている。市民の血税を無駄にしないよう一生懸命、勉強して来る。議会・委員会等で市民の皆さんに活発に繋げていきたい」

▼平田多加秋議員(ソレイユ堺)に質問「今年4月にも、議会予算でベトナムに行かれた。堺市議会の海外派遣要綱第4条には『任期中に1回を限度とする』との規定がある。同年度に2回行くことに躊躇されなかったか。また、ソレイユ堺で参加希望の議員はほかにいなかったのですか?」→答弁「1回目は議長として、今回は議員としての参加だ。交流に関しては我が会派の余人をもって代えがたいと自負している。議長時代にウェリントン市長から要請を受けたので、会派を代表して参加する」

なお、平田議員は答弁の冒頭で、朝日新聞に掲載された「卒業旅行」という長谷川のコメントは「失言だ」と主張しました。私は、卒業旅行をする議員が誰だとも言っていないのですが、平田議員にとっては気になったようです。そこで、「もし平田議員が来年4月に立候補されたなら、失言だったとして撤回する」と切り返しました。平田議員の子息は昨秋の市議補選に自民党公認で出馬し、当選しています。さて、同じ選挙区で親子の戦いが見られるのでしょうか。

●討論では「議員の特権意識」に言及
議案を採決する前の討論では、7年前のドイツ旅行に府議会の2倍近い費用を使ったことなどを指摘。市民の皆さんの批判を受けて、公費による議員の海外旅行は何度も中断を繰り返した事実を話しました。今日はソレイユ堺の若い議員が「賛成討論」に立ちましたが、じっくりと過去の経緯を勉強してほしいと注文もつけました。
そして最後に、「私たちは市民に選ばれた代表として、市政監視や提案のための特別な権限を市民から付与されている。しかし、身分や立場にも『特権意識』を持っていないだろうか。もっと市民の声に耳を傾けよう」と訴え、発言を締めくくりました。
その言葉は、きっと傍聴席に詰めかけた市民の皆さんには理解していただけたと思います。しかし、議場の議員たちには届きませんでした。提案者の維新の会、ソレイユ堺、自民党に加え、公明党と共産党が賛成して、3人の議員のニュージーランド旅行は可決されました。