8月4日(月)   時折小雨が降る不安定な天気が一日中続きました。最高気温は30.6℃。

元首相の菅直人さんが堺市にやって来ました。市役所に到着後すぐ、玄関前の「O157碑」に献花した菅さんは、手を合わせてしばらく祈りました。1996年7月、夏休みを前にして、堺市では学童集団下痢症が発生。児童7892人を含む9523人が罹患し、3人の児童の命を奪った腸管出血性大腸菌O157は、学校給食に起因するものでした。事件は被害児童やその保護者らの心に深い傷を残し、追悼、記録、反省の思いを込めた碑が今年4月に完成建立されたのです。事件当時、厚生大臣として堺市に来た菅さんは17年前の状況をよく覚えていて、このたびの来堺を機に献花したいと申し出がありました。

さて、菅さんの来堺目的は、市議会委員会室で開かれた第94回自治体議員勉強会の特別講師として語ることです。今年3月に欧州の視察・講演に出かけた際の動画を披露した後、「首相として直面した『3・11』&原発ゼロへの取り組み」と題して講演。休憩を挟んだ後半は、参加者の皆さんからの質問に丁寧に答えながら、東電福島第一原発事故発生以来の緊迫した状況と、その体験を踏まえての「原発ゼロ」への思いを話しました。ちょうど1か月前、菅さんと京大原子炉実験所の小出裕章さんとの会談が実現したのですが、小出さんは後に「あの原発事故とき、菅さんが総理大臣であってよかったと思います!」と私に感想を伝えてくれました。

▼写真撮影=長谷川太郎