2月1日(日)   今朝も1.4℃と厳しい気温。午後になっても、6.1℃までしか上がりません。

目覚めると、僅かな期待を打ち砕く悲痛なニュース。テロリズムによる蛮行は絶対に認められません。怒りと無念さを胸に、午前中から愛読者訪問に出かけました。今日お訪ねしたのは、私たち一家が26年間暮らし、お馴染みの方の多い地域です。最初に訪問したHさんから、「安倍首相の軽率な言動をいさめる人はいないのですか」と問いかけられました。Hさんは、元商社マン。中東滞在の折、誘拐や身代金要求事件が多発する現地情勢の中で仕事をされたとか。「日本政府は情勢把握ができていない」と、厳しいご指摘です。

このことに関しては、元イラク大使の孫崎享さんの「東洋経済オンライン」誌上でのインタビュー発言があります。

http://toyokeizai.net/articles/-/59008 (以下は、その抜粋です)

▼安倍晋三首相は中東歴訪の中、1月17日、エジプトで「イスラム国」対策のため、としてイラクやレバノンに2億ドルを支援することを表明した。2億ドルには難民支援、人道支援という名目が付けられている。しかし、安倍首相は「「イスラム国」の脅威を食い止めるため」、「イスラム国と闘う周辺各国に」としており、利敵行為とみなされる。人道支援や、後方支援といった名目に日本人は惑わされやすい。

▼また、安倍首相は今回、イスラエルを訪問して、イスラエルと日本の両方の国旗の前で、ネタニヤフ・イスラエル首相と両国が連携を強化することを表明した。これまでもイスラエルとの対話はあったが、このような形式をとることはなかった。イスラエルとはサイバーテロや無人機など安全保障関連分野での提携を深めようとしている。イスラム社会の反発は当然、予想されることであり、安倍首相は配慮が足りない。

▼今後、集団的自衛権行使の法整備が進み、日本が後方支援という名目で、中東地域に自衛隊を派遣する方向にある。するとどういうことが予想されるのか。今回の事件は教訓になっている。アラブ・イスラム世界と長年かけて築いた良好な関係や、信頼は毀損されていき、日本人が「テロ」の対象になることが懸念される。今回のイスラム国の人質殺害事件がその嚆矢であってほしくない。