8月9日(日)   四国の旅4日目…足摺の宿→土佐清水市窪津→高知市→淡路島を経て帰宅

遍路旅の楽しみのひとつは、人との出会いです。それに、ちょっとしたハプニングが人との縁を深くしてくれることをしばしば体験しました。今日お訪ねしたSさんやTさんとも、まさに「お大師様のお導き」としか言い様のないような出来事から始まりました。

37番岩本寺(旧窪川町)から38番金剛福寺(足摺岬)までの距離は88札所間で一番長く、私の場合3泊を要しました。その最終日、道路工事中の建設会社が設けた休憩所で弁当を食べていた私に小夏のお接待をして下さったTさんと、ご自宅前で再会できたのは、私が休憩所に杖を忘れて取りに戻った時間差があったからです。翌日の打戻り道中でお礼のためTさん宅に立ち寄り、道端で立ち話中にSさんが帰宅されました。TさんとSさんは隣同士。しかも義姉妹でした。また、Sさんは当時、足摺岬の民宿の手伝いをされており、食事中の私を見て「武道をしている人」と感じられたそうです。現在は金剛福寺の納経所に務め、3日の日記に書いたような新たなご縁もありました。

今日は早朝にホテルから散策に出かけ、灯台を経て金剛福寺にお参り。チェックアウトして土佐清水市窪津のSさん宅を訪問すると、Sさんご夫妻とTさんが待ち構えておられ、改めてお礼を申し上げました。ちなみに、2年前、Sさんのご夫君が制作中だった杉丸太の腰掛けは完成。お遍路さんの格好の休憩所になっています。

1時間ほど温かいおもてなしを受けて帰宅の途に。今日は長距離ドライブです。黒潮町白浜の国道沿いにある食堂で昼食。この店は遍路旅でも利用し、大雨だったので二人の女性客から「宿まで車で送る」と声をかけていただきました。もちろん丁重にお断りして歩き続けたのですが、店主に遍路日記を示したら「常連さん」とのこと。お礼の伝言を頼みました。

その後、高知市の日曜市に立ち寄って約1時間ほど休憩がてらに見物。再びハンドルを握ってひた走りに堺を目指しましたが、明石海峡大橋を渡ったところから大渋滞。摩耶インターを出て湾岸道の利用を試みたところ、ここも入口まで渋滞でした。