日本国民として、「この重荷を現地の人たちだけに背負わせていていいのか」が問われる2本の映画を鑑賞し、関係する講演を聞きました。
●「奪われた村」…原発事故で苦悩する人々
一つは、エルおおさかで開催された「原発も核燃もいらん!戦争いやや!」の集会で上映された「奪われた村」(豊田直巳監督)。原発事故で生活を奪われた福島県飯館村の人々の苦悩を描くドキュメンタリーです。ここでは、小出裕章さん(元京大原子炉実験所助教)が「原発と戦争をおし進める愚かな国・日本」と題して講演。弁護士の福武公子さんも新高速炉計画の問題点を指摘しました。
●「標的の島・風(かじ)かたか」…沖縄県民の闘い
二つ目は、堺市総合福祉会館で上映された「標的の島・風(かじ)かたか」(三上知恵監督)。2回の上映の間に三上監督の1時間を超えるトークがありました。宮古島や石垣島への自衛隊配備、辺野古基地、高江ヘリパッド建設に対する県民の反対運動を描くこの映画は、沖縄戦の体験から戦争への危険を嗅ぎ取っての問題を提起しています。