3月30日(木)   今日の最高気温は18.7℃に。大阪でも、桜の開花宣言が出されました。

ことのところ起床が遅く、しばらく遠ざかっていた大泉緑地を歩くと、花々がその姿を競い始めていました。

午前10時から最終本会議。市長提案の議案はすべて可決しました。ただ、来年度一般会計予算について、大阪維新の会市議団は「反対」です。賛成・反対は自由ですが、同市議団が今議会で展開した珍妙な議論には首を傾げざるを得ません。

●「堺市の借金は増え続けている」=井関議員
大阪維新の会代表として大綱質疑のトップに立った井関貴史議員は、「堺市は33年連続黒字というが、市の借金も収入として計算したもの。堺市の借金は毎年増加している」と竹山市政を批判。「市長のリーダーシップがない」とこき下ろしました。
これに対して竹山市長は、「地方債残高に臨時財政対策債(臨財債)を含めて考えるのは根本的な誤りだ」と反論。同じ日、4番目に質疑した自民党の野村友昭議員も、井関議員が使った下の左図に対応する右図を示して、市債残高の内容を語りました。
確かに、市債総額は増えています。しかし、増加しているのは市長が言った「臨財債」(赤)で、それ以外の市債(青)は、横ばいか減少傾向にあります。「臨財債」とは、本来は地方交付税として国が自治体に交付すべき税金が不足しているため、「必ず後で払う」と約束しているものです。だから、堺市が返さなければならない責任を負う借金とは性格が異なるのです。野村議員は、維新の会の馬場代議士(元堺市議)が、衆議院予算委員会で「確実に償還できるよう財源保障をしている」との大臣答弁を得ていることも指摘しました。

●「借金が増えていないのは、市長のまちづくり本気度」=予算委員会で井関議員
維新議員が批判のために作り出した「借金増大」の宣伝文句は、破綻しました。すると、今度はこう言い出しました。「将来に対して有益な投資につながる市債発行は、財政悪化につながらない」。「市債残高は臨財債を除く部分は横ばい傾向で、これは次世代を切り開くための必要な投資をすることができず、根本的に竹山市長のまちづくりに対する本気度、予算の投入規模が不足している」。(予算委員会で大阪維新の会を代表して行った、井関議員の討論)
最初は、「借金を増やした」と批判し、その理屈が成り立たないことを指摘されたら、「借金が増えていないのは、竹山市長にやる気がないから。(もっと増やせ!)」…。

大阪維新の会というのは、こんなにもいい加減な政党だということを、彼らは自らの発言の変遷で証明しました。森友学園の小学校設置認可をめぐる疑惑が浮かび上がり、松井知事(日本維新の会代表)が「百条委員会で解明すればいい」と言っているのに、自民党の百条委設置提案に維新府議団が反対。どうやら、自分たちにとって都合が悪くなったら、理屈を変えても平気な人たちの集まりのようです。

彼らは、今秋の市長選挙に対抗馬を立てると明言しています。しかし、こんな人たちに堺市政を担わせたらどうなるのでしょうか。小林議員の他にも続々指摘された政務活動費不正、池田市議や大阪府議のトラブルなど、“政治改革”以前に正してもらいたい事件にも事欠きません。

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