8月28日(月)   25.4℃〜32.1℃。昨夜はエアコンなしで眠りました。少し、秋が近くに…

決算委員会の建設分科会で議論した「市営石津鉄筋住宅」は、付近の木造住宅の改良事業として、1969年に建設されたものです。
当時の基準による集合住宅ですから、駐車場などは備えておらず、近隣の方の話では路上駐車などで迷惑を及ぼしているとのこと。

建物の老朽化に加え、耐震性の問題を生じ、2009年には他の敷地での建て替えが検討されました。
しかし、居住者の約9割が移転に反対。2014年には現地建て替えに方針転換したものの、戸数減少への同意が得られなかったようです。

そこで、堺市住宅部は、2015年7月、耐震強化を含む総合改善リノベーション計画をまとめました。耐震診断、補強工事設計などを経て、2016年7月に居住者への説明会を実施。工事着手に当たって、近隣住民への説明会を開いたのは、2017年8月23日でした。

●欠落した近隣の「住環境整備」や「災害対策」への配慮
8年前、「移転建て替え」の話を漏れ聞いていた近隣住民は、初めて改善工事のことを知って驚きました。
いきなりの「工事説明会」は怒りの声に満ち、市当局はその日の説明を中止せざるをえなくなったのです。

改めて経緯や事情を調べてみると、住宅部が自ら策定に携わった「堺市住生活基本計画」や西区役所が作った「西区のまちづくりビジョン」に記載された事項への配慮がまったくされていません。

今日の議論では、そのことを指摘。また、居住者の減少(現居住者49戸)に即応すれば3棟のうち1棟を撤去して空地の確保が可能なこと、耐震化後の建物を西区の最大課題である津波避難施設として活用することなどの検討を求めました。

市当局がこれまでの対応を猛省し、真剣に近隣住民の思いを受けとめなければ、工事着手への同意を得られないでしょう。決算委員会の総括質疑でも、引き続いて議論するつもりです。