1月28日(日)   東京工業大学構内の雪は溶けず、近所の子どもたちが遊んでいました。

石綿問題総合対策研究会の2日目。午前中の「廃棄・震災」のセッションでは、昨年改訂された「災害時における石綿飛散防止に係る取扱いマニュアルと今後の課題」についての発表や、熊本県職員による「熊本地震におけるアスベスト飛散防止に向けての取り組み」の報告を聞きました。

また、「熊本学園大学における吹付けアスベスト除去工事の経緯」を発表された同大学教授の中地重晴さんとは、30年ぶりの再会です。実は、私が最初に学校施設のアスベスト問題を指摘した1987年、中地さんから色々とご指導を受けているのです。

なお、このセッションでは、先日堺市に来訪された建築物石綿含有建材調査者協会の小出信幸さんが、「災害時の石綿調査に関する自治体との協定」について発表。午前中の最後のセッションは、「石綿被害救済法の課題」でした。

午後から、『国家と石綿』の著者・永尾俊彦さんが、「石綿と差別〜大阪・泉南地域の石綿被害を取材して」と題して講演。続いて、「建築国賠の到達点と課題」のセッションでは、建設作業従事者のアスベスト訴訟の状況についての弁護団の報告があり、全国建設労働組合総連合の労働対策部長からも発表がありました。

2日間、アスベス問題が抱える様々な課題について、みっちりと情報を得ました。そして、すでに深刻な健康被害を受けている方々の救済と、これからの被害を食い止めるための行政の責任の重さを改めて考えさせられました。