6月10日(日)   梅雨空が続きます。台風も近づいているようですが、災害は避けたいもの。

少し気分に余裕ができたので、昨朝に続いて、数ヶ月ぶりに大泉緑地を歩きました。
戻って、メールを確認すると、昨日の日記でお願いした「堺茶の湯まちづくり条例」に関するご意見が早速届いています。掲示板に書き込んでくださっている方もあります。

また、改めて「おもてなし条例」を制定した佐賀県嬉野町のホームページを覗いてみました。「条例のねらい」として、「この条例は、おもてなしの心を強制するものではありません。私たちの日頃の暮らしの中で、条例の『基本理念』を心に留めて行動していきましょう、と呼びかけるものです。そうすることで、おもてなしの温かい心が市全体に広がり、何度も訪れたいまち、また、ずっと暮らし続けたいまちになることを期待してこの条例を制定しました」と記されています。

●制定背景は竹山市長の思い入れ?
堺茶の湯まちづくり条例の制定について、竹山市長が記者会見(5月16日)で語っています。

▼ご存じのように堺は、中世の時代に世界に開かれた貿易都市、そして自由・自治都市として繁栄いたしました。その中で、多くのすぐれた茶人が生まれ、中でも千利休はわび茶を大成し、茶の湯の文化に大きな足跡を残しました。また、堺の環濠都市遺跡からは、中世の時代の茶の湯に用いられる陶磁器などが広い範囲で見つかっております。広く茶の湯を楽しむ文化が庶民の間に根づいており、それが現在まで脈々と続いております。私は、お互いを敬い、思いやりの心を大切にする利休が重んじた茶の湯の精神を子どもたちへ、そしてさらに次世代へと大切に引き継いでいかなければならないと思っております。
▼そこで昨年の市長選で、茶の湯の精神を受け継ぎ、おもてなしの心を広げるための新たな条例をつくることをお示しいたしました。その後、三千家を初め茶の湯に携わるたくさんの方々からご意見をいただき、検討してまいったところでございます。

どうやら、市長選挙での公約実現が目的のようです。中世堺に生まれた茶人・千利休を私たちが誇りに思い、また、堺への来訪者に「もてなしの心」で接することは素晴らしいことです。
ただ、嬉野町では「もてなしの心を強制しない」と断っています。また、同町の条例制定の際には、当初ご当地の茶や酒、吉田焼を使っておもてなしを勧める条例が検討されたものの、市議会で「特定の産品にこだわると恩恵を受けられない人がいる」などの声が上がって、広い意味を持たせた「おもてなし条例」案が可決されたとも聞いています。

大綱質疑の通告書をみると、公明・榎本議員(11日)、ソレイユ・渕上議員(12日)、維新・水ノ上議員(13日)がこの条例についての質問を予定しています。注目したいと思います。

▼堺市立博物館蔵の利休像から