9月2日(日)   24.2℃〜32.2℃。昨夜は、外気(自然のクーラー)で気持ちよく眠れました。

一昨年11月の沖縄訪問の折、南部戦跡などを案内して下さった崎山正美さん(元・糸満市企画課参事)が、最近送ってくださったエッセー「旧暦耳学問」に掲載された写真は、 辺野古のキャンプシュワーブワーブ前の座り込み現場に掲げられた翁長雄志さんを偲ぶ横断幕です。

「負きてぇないびらんどー〜翁長知事の遺言〜」と題するこのエッセーで、崎山さんは書いています。「(翁長さんは)那覇市長時代から自民党でありながらも辺野古新基地建設には一貫して反対してきた。4年前に新基地を受け入れた仲井眞前知事に対抗して知事選に出馬し、沖縄の選挙史上未曽有の圧倒的票差で当選した。その後の翁長さんは日本政府との闘いの日々であった。翁長さんは、政府の手続き論に対して見事な言葉でその不条理さを突き、また県民には奮起を呼び掛けてきた。4年前の知事選での言葉は『イディオロギーよりもアイデンティーを』であった。この言葉は保革を問わず多くの沖縄県民の心に響いた」。

一昨年、2度にわたる訪沖の際、毎回、翁長さんの講演を聴く機会がありましたが、沖縄の歴史と在日米軍基地の7割が同県に押しつけられている現状を語るその言葉は、極めて論理的で説得性の高いものでした。その翁長さんが亡くなられ、13日に知事選が公示されます。

崎山さんは、「県民集会で何度も聴いた翁長さんの『うちなーんちゅ、うしぇてーなびらんどー(沖縄の人を馬鹿にしてはいけませんよ)』、『ちばらなやーさい(頑張りましょうね)』という生の声音が今でも私の耳奥に残っている。翁長さんの死後、辺野古の座り込み現場に掲げられた翁長さんを偲ぶ横断幕には、多くの人の寄せ書きがある。それは翁長さんの勇気と固い意志への敬意と感謝であり、そんな指導者をもったことへの我々の誇りと彼の意志を引き継ぐことへの決意である」と、今回のエッセーを締めくくっています。