10月8日(火)   出張の2日目は神奈川県大和市。幸い雨は朝までに降り止んでくれました。

JR川崎駅から横浜駅へ。初めて利用する相模鉄道で大和市を訪問。市役所まではタクシーでも相当の距離がありました。
今日の視察テーマは、「健康都市やまと」と「70歳代を高齢者と言わせない都市やまと」という同市が誇る2つの「宣言」。それに、管理栄養士の訪問活動についてです。2つの宣言については、政策総務課長・丸山太郎さんから1時間を超える丁寧な説明がありました。
2007年の市長選で、それまで自治体条例の制定など住民自治に力点をおいた施策を展開してきた前市長が4選出馬。これに対して、「もっと市民生活に密着した市政を展開する」ことを標榜して挑んだ現市長が当選したそうです。新市長は翌年の施政方針で市の施策の中心に「健康」を据えることを打ち出し、2007年2月に「健康都市やまと」宣言が行われました。
この宣言は「人の健康」「まちの健康」「社会の健康」を3つの柱とし、約1000の事業展開を行っていますから、それは市政全般に及ぶものです。例えば、全小中学校への学校図書館司書の配置も「こどもを生み育てやすい環境づくり」の一環として「社会の健康」づくりと位置づけられます。保育所等入所待機児童ゼロの達成などもこの「社会の健康」に含まれる市政課題です。

●若い管理栄養士さんの奮闘
続いて説明を得た管理栄養士の訪問活動も、「社会の健康」のための施策として保健事業と介護予防事業の一体的な実施を試みるもの。「高齢者の低栄養予防と重症化予防」を目指して展開されています。
同市健康づくり推進課に配属される管理栄養士は、2014年に1人増員されて4人となり、その後も増員が続いて現在7人。しかも、昨年は管理栄養士だけで構成される「地域栄養ケア推進担当」と称する新しい係が誕生したそうです。
説明に当たってくださった守尾由美さん(係長)、長谷川美帆さんは共に若い管理栄養士ですが、訪問活動に関する優れた企画と実践、さらにそれに伴う効果を明快に語られました。その秘訣について質問すると「管理栄養士はともすればたくさんのことをやりたがる。だから、その中からできそうなもの、効果ありそうなものを抜き出してやることにしている。そうしたら効果が見えてくる」と守尾さんが答えました。このように、管理栄養士が固まって仕事に打ち込む体制がつくられたことが、若い職員の意気込みを生み出しているように思いました。