1月11日(火)   朝から夜のはじめまでの一日、冷たい雨が降る続けました。5.5℃〜7.5℃。

今日の健康福祉委員会で、日高少年自然の家を廃止する議案は、ひとまず否決されました。明朝、新金岡C出入口での議会報告を予定しており、早起きに備え、詳しい審議経過は明日の日記で報告させていただくことにします。

(補記=日付が変わりましたが、健康福祉委員会の報告を書き加えます)

10時に開会された委員会は、参考人として出席をお願いした大阪YMCA(少年自然の家指定管理者)統括本部次長の箕浦史郎氏への質問から始まりました。質問に立ったのは、共産党、自民党、堺創志会の各委員と長谷川で、維新、公明両党の委員は質問しませんでした。

●有意義だった参考人招致
参考人制度は、堺市議会基本条例第13条に「活用に努めること」と定められており、同条例制定後は2018年2月の総務財政委員会に続いて、2例目です。また、箕浦氏にとっても初体験のことだそうで、やや緊張した面持ちで参考人席に着かれましたが、終始、真摯なご答弁をいただき、有意義な質疑応答となりました。

以下は、印象に残った答弁のメモのまとめです。

@YMCAは世界119の国と地域で青少年の健全育成に寄与することを目的として活動している団体で、野外活動は青少年健全育成にとって重要と位置づけている。海洋立国の日本人にとって海は重要な生活基盤であり、青少年は海を知ることで世界とつながるという設立趣意のもとで日本で初めての海洋キャンプ場の開設運営などに取り組んできた。

AYMCAは、日本における組織キャンプ活動の先駆者としても100年の歴史を持っている。その経験に基づき、利用者の安全確保を第一としてスタッフの専門性を培ってきた。日高の施設についても、非常時の避難経路の確保など万全の対応をしている。

B(市が廃止理由に挙げている市外利用の増大に関して)堺市内の学校園よりも施設利用可能な市外の学校園の数は大きい。学校園の利用時期は限られており、優先予約ができる市内学校園の予約が減ることで、これまで予約しづらかった市外の学校園の数が増している。

C日高少年自然の家は、大阪から約2時間の移動距離で豊かな自然があり、比較的安定した海面状況の中でカヤックやカヌーなどのプログラム、多様な生態系や星座観察ができる。

D大阪YMCAは、1996年〜2004年まで日高少年自然の家の施設運営を支援した。2006年からの指定管理者に応募し、その実績によって継続していただいていると思う。

E今回のような指定管理期間の途中での契約解除は、調べた限り全国的に事例がなく、想定外のことで困惑している。また、堺市の突然の廃止提案は遺憾だ。ただ、施設の老朽化は事実で、市の財政状況によって、近い将来の改修・閉鎖は想定の一つだった。廃止が決まれば、それに向けて市との協議を進めていきたい。

F「未来を築く青少年の健全育成」を使命として140年活動してきた大阪YMCAとして、1967年バークレー市との姉妹都市協定締結の際にも協力した。2008年には堺市青少年センターなどの指定管理者ともなった。本施設の閉鎖は遺憾だが、今後も堺市との連携協同を進めたい。

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