明日の予算委員会総括質疑に向けて、パワーポイントなどの準備。午前10時開会後、木畑匡(ソレイユ)、野村友昭(自民)、西村昭三(自民)、森ョ信(共産)、小林由佳(無所属)の各議員に続いて6番目の発言です。質疑の持ち時間は片道13分(答弁時間は無制限)ですから、議論に工夫が必要です。休憩後、最初に発言する討論は30分もあるのですが…。
予算委員会の総括質疑。トップに立った伊豆丸精二議員(維新の会)の質疑は、なかなか聴き応えがありました。
消防艇「茅海」の給油口への注水事件では、情報開示の遅れを指摘しつつ、署員が連帯して修理費を負担するような雰囲気を批判。「組織として責任を負うべきだ」と主張したことや、要員管理についても「必要な人員は確保をすべき」と述べたことなど、共感を覚えることが多々ありました。
当人も、途中で「これからは維新らしく…」と断りましたから、きっと、前半の発言は「維新らしくない」と自覚していたのでしょう。
ところで、今日の質疑は午後6時45分に終了。残りの発言者から推察すると、最終バッターの私の質疑は22日(木)の午後4時半か5時ごろになりそうです。なお、その後15分の休憩を挟んで始まる討論(意見表明)はトップバッターなので、両方を併せてお聴きください。
「戦争の核心を詠む鶴彬」
先週土曜日(17日)の朝日新聞(なにわ柳壇)に載った一句に目をひかれました。恥ずかしいことに「鶴彬」(つるあきら)を知らず、調べてみたら、1908年生まれの川柳作家でした。
「手と足をもいだ丸太にしてかえし」など反戦川柳を作り続け、治安維持法違反で逮捕された警察署の留置所で赤痢に感染し、1938年、29歳で死去した人とのこと。
なお、冒頭の句の作者は堺市議の成山清司さん(公明党)です。
ちなみに、この日の掲載句の課題は「触る」。成山さんの作品と並んで、「九条を触ると国が揺らぎ出す」(吹田・佐々木さん)、「九条を触ると罰が当たるかも」(城東・平賀さん)などの句も、選者が選んでいました。
午後、堺東駅前で催された「9条改憲を許さない」市民と野党の共同宣伝に参加しました。
安倍政権は、2012年の第2次内閣の発足以来、特定秘密保護法、武器輸出三原則の見直し、安保法制改悪などを経て、改憲への道を歩んでます。他方、森友疑惑をめぐる公文書改ざんなど、民主主義の根幹を揺るがす犯罪を犯して、国家の私物化も図っているのです。
ここに来て、やっと支持率の低下が見られるようですが、こんな政権による国民支配をいつまでも許すわけにはいきません。
今議会で議論している最大のテーマは、北部地域整備事務所の煙突内アスベスト除去工事に関する「測定結果報告書」の改ざん事件です。
●市民の公開請求がなければ、隠されたまま
中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会の古川和子さん(堺市在住)の公文書公開請求に対して、堺市が開示した報告書(下左図)には、「除去残しがある」などの指摘部分(下中図)34ページが抜き取られていることが、後に判明。古川さんの行動がなければ、そのような文書改ざんの事実も、「アスベストが残っている」という測定業者の指摘も隠されたままでした。
●「報告書」解体は、文書管理義務違反では?
古川さんは大阪府にも、金岡高校のアスベスト飛散に関する「測定結果報告書」を請求。校舎内にアスベストが残っているという指摘を含む報告書の全部が公開されました。府が開示した文書(下右図)は、表紙の左端の製本テープや最初のページの綴じ穴の形状から、明らかに製本された一体のものとして保管されています。
ところが堺市では、いったん製本して提出された報告書を解体し、市の指示で不都合な指摘部分などを削除して保管しているのです、これでは、報告内容の真実性を担保することができません。
●アスベストへの危機意識を喪失した事件
それに、「除去残しがある」との指摘を確認せずに除去工事を完了させたのは言語道断です。一昨年、煙突撤去工事でアスベストがれきを保育園に飛散させた現場で、アスベストへの危機意識をまったく喪失した事件を再発させたことに、誰がどのように責任を取るのでしょうか。
市当局はこれまで、本会議や予算委員会建設分科会の答弁で、「除去残し」の再調査、完了検査方法の見直しなどを約束しています。22日(木)の総括質疑では、この事件の本質を見定める議論を試みるつもりです。私の発言は、おそらく午後3時半以後になると予測されます。
▼左=堺市が公開した「測定結果報告書」 中=削除部分 右=大阪府が公開した「測定結果報告書」
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大泉学園小学校の卒業式に参列後、すぐに登庁。午後からの予算委員会健康福祉分科会に臨みました。公明、維新、公明、維新の各委員に続いて、今日は最終バッターです。
●受動喫煙防止条例の検討を要請
最初に、「関西がんチーム医療研究会」で発表された兵庫県と大阪府のがん対策を紹介。兵庫県が受動喫煙防止条例に基づいてタバコ対策を進めているのに対して、大阪府では5年前に府議会に提案されながら大阪維新の会が賛同せずに議案取り下げとなったことなどの経緯を確かめました。昨日の委員会では「健康づくりパートナー」と連携した飲食店の無煙化促進の話も出たのですが、これらの施策を含めて堺市独自の「受動喫煙防止条例」を検討してはどうかと提案。健康福祉局長が、「受動喫煙は健康や快適な生活にも影響を及ぼす。広い視点で検討し、関係部局とも協議したい」と答えました。
●「がん検診無償化」の問題点を指摘
来年度予算の目玉の一つは「がん検診の無償化」です。市長選で竹山市長が公約したもので、多くの市民は堺市が実施するがん検診すべての自己負担金がなくなると期待していました。
ところが、予算案では、胃がん、肺がん、大腸がん、子宮がん、乳がんだけが無償化の対象で、胃がんリスクと前立腺がんの検査は除外されました。しかも、担当課長は府内では高槻市や松原市などが前立腺がん検診を無料で実施している事実さえ把握していませんでした。財政事情はあるでしょうが、明らかに調査や検討が不足しています。「7つのがん検診のずべてを無償化すべきだ」と主張しました。
●「堺型の自然活用子育て支援」を提案
続いて子育て支援にテーマを移し、改めて「もりのようちえん・どんぐり」や鳥取市で見て来た「風りんりん」の活動を紹介。鳥取県では、森のようちえんだけではなく、自然を活用し、自然体験活動を行う一般の保育所や幼稚園などにも認証制度を設けて支援していることに触れました。
また、堺市では、北八下幼稚園が大泉緑地などを利用した自然に触れる活動をしている例を挙げ、「堺型の自然活用子育て支援策」を考えるべきではないかと議論をしかけました。いきなり補助制度を設けるのは困難でも、すでに取り組んでいる施設の実践例や利用可能なフィールド情報を広めたりすることくらいから始めてもよいのではないでしょうか。
竹山市長は4年前の健康福祉委員会で、「私は今、路上喫煙で非常に関心のあるのは、子どもや女性が集まる、そしてにぎわいを高めんとあかんような商店街等を全面的に完全禁煙にせんとあかんというような検討を、いろいろなところでやっていただいている」と発言ました。
今日の健康福祉委員会では、まずその発言を紹介。そして、「白鷺駅前(の路上)に多数の灰皿が設置され、迷惑している」と、市民の方から指摘があったことについて議論しました。
●関係するすべての部局が「反省」
全部で9基あった灰皿のうち3基は、30年前、駅前道路を整備するときに堺市が設置したもの。受動喫煙防止が叫ばれる時代になっても放置されていたことを、道路を所管する土木部が謝罪。路上喫煙禁止などを呼びかけている環境事業部も対応に問題があったと認めました。また、通学路の設置を担当する市教委総務部は、「これまで認識できていなかったことを反省し、今後の通学路設置に当たっては児童生徒の受動喫煙防止の観点に立つように各学校を指導する」と答えました。
なお、たばこによる健康被害を防止する立場にある健康部も、「関係部局と連携して受動喫煙防止に努めたい」と答弁。「堺市健康づくりパートナー」の登録事業者と連携し、飲食店内禁煙などの気運醸成に努めるという対応方針を示しました。
●問題の灰皿は、1週間ですべて撤去
ともあれ、市設置の灰皿は指摘の伝達後1週間で撤去され、他の灰皿も設置者の協力を得て、全部が路上から消えました。「チンタラしない」と本会議で発言した中辻建設局長ならでは措置です。
議論の最後に、市教委が小中学校の「がんに関する教育」で使っている独自教材を紹介。さらに白鷺駅前商店街を通行する女性や子どもの写真を示して、市長の決意を聞きました。「望まない受動喫煙を防御していく措置を考えなければならない」と答えた市長の今後の対応に期待したいところです。
●「森のようちえん」の訪問を竹山市長が快諾
受動喫煙をめぐる議論を終えて少し時間が余ったので、「子育て支援」に言及しました。美原区の菅生神社で催された恵比寿祭りの際、「どんぐり」の園児たちと出会った竹山市長に、「あの有名な森のようちえんでっか!」と声をかけられたという保護者からのメールを披露。市長に訪問を要請したら、「ぜひ一度、見学させていただきたい」と快諾してもらえました。なお、「森のようちえん」と「がん対策」については、明日午後の予算委員会分科会でも議論する予定です。
▼健康福祉委員会の議論で使ったパワーポイントの一部
大泉学園中学校の卒業式。最後は涙声だった角野校長が式辞で述べた「keep on dreaming」と「38人、38色(いろ)」の言葉が印象に残りました。
午後から登庁して、健康福祉委員会での質問について関係部課と協議。「市長への質問」にエントリーしたのは2人だけなので、1時間の議論が可能です。大半は「受動喫煙についての市民の指摘」に当て、時間があれば「森のようちえん」にも触れてみたいと思っています。
建設委員会の審議は予測より速く進み、建設分科会での私の出番は午後4時50分でした。
まず、測定業者が指摘している煙突アスベストの除去残しへ対応を質問。市当局は、「煙突内部を検証する。検証方法は、建物石綿含有建材調査者協会に相談する」と答えました。また、私が本会議で提案したアスベスト除去の完了検査についても、「配慮しなければならないことなどを同協会に相談の上、関係各課に働きかける」と答弁。
本会議で「不適切だった」と認めていた「除去残し」の現場確認や、完了検査への取り組み姿勢が示されました。
●「文書隠し」への反省や自覚はまだまだ不十分
財務省による森友文書の変造事件と時期が重なりましたが、同じような文書隠し(変造)が疑われる「測定結果報告書」の改ざんは、刑法159条(私文書偽造)に触れないかと改めて質しました。市当局の答弁によると、「弁護士と相談の結果、故意でないから該当しない」とのこと。
しかし、昨日、関係書類綴りを調べていたら、抜き去られた文書の一部が綴じられていることが分かりました。一体のものとして提出された「測定結果報告書」をバラバラにして、自分たちに都合のいい部分だけを記録として残すという手法は、「不都合な部分を隠すための故意変造だ」と疑われても仕方がありません。測定結果のデータの真実性も損なわれる…と指摘しました。22日に予定されている予算委員会の総括質疑で、改めて質したいと思っています。
なお、今日も、「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」の方々が6人も傍聴に来て下さいました。中には、太子町から足を運んで下さった方もあります。
●健康福祉委員会での発言は、15日(木)午前10時に確定
ところで、私の“本務”ともいえる健康福祉委員会は、15日(木)に開会されます。10時から始まる市長への質問のトップで発言予定。メインテーマは、「受動喫煙について」です。
麻生財務相の説明では、「佐川の国会答弁に合わせるため」だったとか。残された記録に基づいて答弁するのが官僚の道のはず。誰がその道を踏み外させかを明らかにすべきです。
堺市では、建築部による「測定結果報告書」の改ざんと、「除去残し」を指摘されたアスベスト除去工事の問題点が、市民の情報公開請求によって明らかになりました。建築都市局長が「不適切だった」と認めざるを得なかった事件の本質を探るため、予算委員会で議論します。
まずは、明日の建設委員会終了後に開かれる建設分科会です。もし明日(13日)中に審議に入るなら、おそらく午後5時〜6時ごろになるでしょう。審議が14日(水)に延びることも考えられ、その場合は午後の開会となるため、3時以後になると予測されます。インターネット中継でご覧いただくことができるので、ご注目ください。