大綱質疑の2日目。トップに立った大阪維新の会・水ノ上議員は、市長選挙での共産党の自主的応援を攻撃するのに「ロシア革命」まで持ち出しました。これに対して、今日最後の質問に立った共産党・石本議員が「学校で習った歴史とまったく違う」と、独特の歴史認識をやんわり批判。そして、「意見は違っても、共通点を見いだしながら市民生活の向上に努めるべきではないか」と維新議員を諭しました。さすが、小学校の先生をしていた人らしい発言です。
大綱質疑の最終日。今日も最初に登壇した維新議員が、「東日本大震災復興予算による交付金86億円で災害時の廃棄物処理能力を備えた清掃工場を新設すべきだった」という旨の主張をました。しかし、あの交付金は、3か年事業として工事や契約内容を事業計画に示して申請し、大震災以前に採択されたもの。採択後の事業計画変更はできないはずです。また、2003年には、「大震災のがれき処理を前提として交付されたのに、処理せずに受け取ったのはけしからん」と、竹山市長への非難が集中しました。そこで堺市は、「大規模災害被災地等支援基金」を創設し、その後の被災地支援活動に充当しています。発言した維新議員の当選前のことですが、そんな事情をきちんと踏まえて論じるべきでしょう。
●渕上議員の指摘に維新議員は反論できるか?
ところで、3番目に登壇した渕上猛志議員が質した水道料金問題は、市長選挙で維新の会が最大の売り文句にした「水道料金の値下げ」。
維新候補は、選挙公報や法定ビラだけでなく、選挙ポスターにまで「大幅値下げ!必ず実現します」と書き込みました。その上、大阪維新副代表の馬場衆院議員(日本維新の会幹事長)は、「大阪市の水、堺市に引っぱってくることができれば、それだけでも水道料金の大幅値下げ、現実のものになるんじゃないか」と街頭演説で叫んでいました。
渕上議員は、これらの宣伝にまったく現実性がないことを根拠を示して指摘。選挙公報に記載された「これまで現(竹山)市長のもとで8年間改善されなかった」が事実を歪曲したデマであることも証明しました。また、政策ビラの「大阪市ではやってます!橋下市長時代…に」の言い分についても、堺市と大阪市の料金改訂額をグラフにして比較し、堺市の値下げが使用水量の全般で行われたのに、大阪市では10㎥を超えれば実質的に値下げがないことを解明。平均20㎥とされる一般家庭には何の恩恵も与えていないことを明らかにしました。
昨日も今日も、大阪維新の会は大綱質疑で、竹山市長の選挙マニフェストを取り上げて攻撃しました。さて、水道料金をめぐる渕上議員の指摘に反論できるでしょうか。(右図=渕上議員提供)