昨日、遊覧ヘリコプターの騒音調査のために訪れたイタスケ古墳の周濠に残された崩落橋は、この古墳が民有地だった1955年ごろ、土砂採取と宅地造成の重機を入れるために架けられたもの。市民運動が起こって古墳が保存されることになり、文化財保存運動のシンボルとして、橋が残されました。
今回の世界遺産登録は、このような市民活動や、周辺まで住宅開発が進む中で古墳が保存されてきたことも評価された結果だそうです。
●堺市に寄せられた騒音苦情48件。運行事業者はヘリ発着場の使用許可に違反!
ところで今日は、遊覧ヘリの運行に同意した堺市観光部や、発着場として市有地(海とのふれあい広場)を貸し付けた都市再生部から事情聴取。その結果、騒音に対する苦情は、運行開始日の13日から今日までに、なんと48件も届いていたことが判明しました。
昨日私に連絡して下さった方からは、「今日も17時に終わるかと思いきや、今もまだ飛んでおり、かなり大きく聞こえます。18時を回りましたがまた今上空を飛んでます」との追伸があり、さらにその後、「記録しておいてほしい」との私の要請に応えて、「議員にメールを送った後の18時20分から19時05分までの間にも、9回飛行しておりました」と知らせて下さいました。
「どうして夕刻の飛行まで認めたのか」と担当職員に質すと、事業者から「4時間待ちの搭乗希望者があったため、予定の運航時刻(9:30~16:30)をオーバーしてしまった」と説明があったとのこと。念のため、ヘリ発着場の使用許可を確認したら、運航時間は「9:00~17:00」と明記されています。当該事業者のコンプライアンスと共に、堺市の管理責任が問われます。
●永藤市長は事前試乗。「騒音」などお構いなし?
なお、事業者は7月10日に「試乗会」を実施。日経新聞によると、試乗した「永藤市長は『気球のほか、ヘリやセスナ機、水上飛行機も考えたい』と述べたそうです。この記事のことを知らせて下さった方のメールには「市長はこれからも色々やりたいと考えているようですが、地元に住む人の意見を聞いて欲しいです。(調子にのりなさんな・・・です)」と書き添えてありました。
とりあえず、担当課に対して、事業者との折衝状況や同意に至った経緯などを時系列にまとめること。また、事業者から実際の飛行状況や、発着場の使用許可内容に違反して運行予定時刻を2時間半以上超過した理由や責任などの説明を得て報告することを求めました。
■百条委員会は大きな進展なし
ところで今日は、午前10時から竹山前市長の選挙運動費用等に関する百条委員会が開催され、「今後の進め方」について議論するはずでした。
最初に大阪維新の会の委員が、市長選の出納責任者、確認団体の会計責任者、後援会の会計事務担当者などを証人喚問すべだと発言しました。これについて私は、「私人に対する百条委の権限行使は抑制的であるべきだ。証人尋問が必要なら、公職にあった竹山前市長から始めるのが妥当ではないか」と主張。委員会を休憩して協議を行った結果、まず、委員会として調査すべき事項の論点整理を行い、その内容について調査することが法律上問題ないか(当該地方公共団体の事務に該当するか)のリーガルチェックを行うことになりました。