昨日の大綱質疑での2つ目の議論は、男女平等社会促進条例の制定14年を経て、審議会等の女性委員比率がどのように推移したか、市当局から提供を受けた2016年~2021年のデータ点検です。
●もしかしたら、「頭打ち」?
右の表は、2016年に女性比率40%に至っていなかったワースト36(廃止審議会を除く)について、私がまとめたものです。平和貢献賞選考委員会など8つの審議会等は条例目標を達成した反面、交通安全対策会議は5%という低率のまま。防災会議に至っては、年々女性比率が低下しています。
定数3人程度の審議会等での比率向上は困難を伴うでしょうが、定数が多くても「20~30%が精一杯」という状況のようです。ちなみに、すべての審議会等の委員中の女性比率は、2016年=37.4%、2021年=38.7%。5年間で1.3ポイント増えただけ。
●比率アップ推進対応の形骸化
推進条例を所管する市民人権局の男女共同参画推進部は、女性比率が40%未満ととなった場合に「理由書」の提出を求めます。市民委員の比率アップをしている倫理調査会も、全体の女性比率は30.8%。その理由書には「市議会議員の選出について、可能な限り女性の推薦を依頼した」と書かれています。
しかし、その依頼文が議会に届いても、正副議長が見た後、事務局のファイルに収まったまま。大多数の議員は当該文書の存在さえ知らされません。また多くの理由書に書かれているのは、「推薦依頼した関係団体に女性役員が少ない」との言い訳です。
答弁に立った市民人権局長は「形骸化」を認め、さらなる取り組みを約束しました。
●根底から問われる市議会の女性議員比率
倫理調査会に限らず、市議会議員が委員に委嘱される審議会等はたくさんあります。議会内で役職を割り振るのですが、現在の女性議員比率は18.8%です。共産党80.0%は別格で、維新の会11.1%、公明党18.2%、自民党12.5%。これでは、「女性推薦」の依頼に応じることができません。私は最後に、「次回選挙の際、各政党は女性候補を増やすべきだ」と主張して、大綱質疑を締めくくりました。
なお、今日は大綱質疑3日目。堺創志会、共産党各1人と、維新議員3人の一般質問がありました。