大阪カジノの住民投票を求める署名運動は、いよいよ終盤です。市議会の議長選をめぐる「全議員待機」が解けて帰る途中で北区役所に立ち寄ると、朝から夕方までの熱心な署名収集活動が行われていました。
このような住民活動について、大阪日日新聞が5月15日のコラム[潮騒]で次のように報じています。
大阪府・市がカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致を進める中、置き去りにされた住民の動きが活発化している◆府市両議会では、事業内容をまとめた区域整備計画を大阪維新の会と公明党などの賛成多数で承認。今後、国土交通省の有識者委員会が計画を審査し、今秋以降に認定の可否が出ると見込まれている◆IR整備法では誘致に際し、住民の意見を反映させるために必要な措置を講じるよう定めているが、府市は新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、住民向け説明会を相次いで中止。大阪弁護士会は住民の合意形成軽視を理由に計画案の撤回を求めている◆住民の意見が反映されずに進む計画を懸念した市民団体は「カジノの是非は府民が決める」として、府内各地で住民投票実現を目指す署名運動を展開しており、今日も大阪市内で「ラストスパートの集い」を開く◆11日には市民ら5人による住民監査請求もあった。誘致先の人工島・夢洲(ゆめしま)の巨額の土地改良費を市が負担することについて「責任の上限がない」とし、市に回復困難な損害が生じる可能性を指摘。他にもギャンブル依存症や環境破壊などIRを巡る懸念は多い。住民の合意以前に理解が進んでいない状況を国はどう判断するのか。注目したい。(木)