午後5時ごろと予測していた私の大綱質疑が始まったのは、6時20分をまわっていました。遅れた原因は、トップバッターだった維新の会議員の質問中、同じ会派の議長が突然、会議を休憩してしまったからです。しかも、その際、「今の市長の答弁は自分の認識と違う。事実確認のため」との理由を付けたので紛糾しました。
私は、議会運営委員会の開催を求め、「議長の発言としては不適切。議長が議員として発言するなら、会議規則49条に基づいて議員席に戻って発言すべきだった」と指摘。維新の会の会派内で協議の結果、「議長の休憩宣告以外の発言は取り消す」ということで決着しました。また、本会議再開後、議長は会議混乱を謝罪。質疑の再開までに約1時間を費やしました。
●竹山市長が「都構想協議会」への参加に言及
もっとも、休憩後の維新議員への答弁で、竹山市長は「松井知事と電話で話した結果、堺市の分割を前提としないで都構想推進協議会に参加することにした」と表明。その言質をとりたかったのでは…ともとれる議長のもくろみが成功したのかもしれません。市長は昨日、「堺市を分割することに反対。それを前提とするなら協議会への参加は難しい」と記者に語っていました。また、今日の休憩前の答弁もその線に沿っていたのです。議長のイレギュラー発言で休憩した後の市長の変身答弁は、すぐさま、テレビニュースで流れました。
●疑義残る参加表明。「法定協議会」だったら議会同意が必要
最終質問に立った私は、総務局長を指名して「都構想推進協議会は、地方自治法第252条の2に基づく法定協議会」なのかどうかを質しました。答弁は「不明」とのこと。「そのような段階で市長が参加を表明するのは軽率だ」と市長をたしなめたら、「自分は任意協議会だと思っていた」とあいまい答弁。選挙は維新の会の圧勝であっても、有権者が都構想など維新の主張にすべて同意したわけではありません。市長としては、議会の意見を聞くなど、慎重な手順を踏んで判断すべきでした。もし「法定協議会」だった場合、議会の議決がなければ参加することはできません。そして、今の雰囲気だったら、堺市議会は否決する公算が大きいと思います。
●東日本大震災の災害廃棄物の受け入れ処理も議論
被災地のがれき処分について、環境省の要請を受けて大阪府が受け入れを表明した後、処分後の飛灰などに高濃度の放射性セシウムが検出されました。このため、大阪府は検討会議を重ねていますが、結論が出ていません。災害廃棄物の移動手段、処理施設での作業員の安全性の確保、それに海面埋め立てが想定されていないなど、問題が山積。愛知県では、質問状に対する環境省の回答が不十分だとして、知事が再質問を表明しました。信頼できる科学者は、放射能汚染の拡大を防ぐため、現地での処理を支援する方がいい主張しています。
橋下新市長の就任を控えて、副市長や市議会自民党議員団の幹事長が辞任意向を示してるとか。幹事長の場合、「橋下さんが市長になったら、自分の能力では対峙するのが難しい」(毎日新聞)とのこと。傷は、深く大きいようです。
明日の発言準備のため、午後から登庁して各種の資料や情報集め。また、市民の方々からの通報があって、スポーツ部や健康部と協議しました。
朝刊各紙の見出しは、「維新圧勝」「都構想実現へ」の言葉で飾られています。大阪市長選・知事選ともに、「政党連合」は見るも無惨な敗北です。政治や社会の閉塞感を打ち破ってくれるものと信じ、多くの人々が投票用紙に「橋下」「松井」の文字を記しました。6年前の「小泉劇場」の二幕目が、「橋下劇場」として人々の心をとられたのでしょうか。演出・主役を務める橋下徹氏の才能と手腕を認めざるをえない選挙結果でした。しかし、「自民党をぶっ壊す」と有権者の耳目を聳動(しょうどう)させた小泉劇場の終演後、多くの国民が「いったいあれは何だったのか?」と感じたように、橋下劇場も同じ道を歩むのではないか…と、私には思えてなりません。
それに、「独裁」攻撃への反論として、橋下氏は「民主主義の時代に独裁などあるはずがない」と言うのですが、ヒトラーはワイマール憲法によるドイツ民主政治の下で権力を握りました。橋下氏の滑らかな弁舌には、このような強弁・奇弁が混じっていることも大いに気になるところです。このことをテレビ番組で指摘した浜矩子さん(同志社大学大学院教授)は、新しい知事・市長コンビを「メドベージェフとプーチンのように見える」とも言っているそうです。
とはいえ、国政参加を示唆して地方自治法の改正を迫る橋下氏の狙いが、地方自治制度の改編につながることは注目します。「郵政改革」と同種の看板のようにもみえる「大阪都構想」ですが、解体される「政令市・堺」の議員として、その中身を問う議論をしなければなりません。また、「既成政治」(政党)を見事にやっつけた「維新の会」の議員の皆さんは、その多くの人たちがついこの間まで所属していた自民党的政治から脱却できているのでしょうか。少なくとも、堺市議会での「議会改革」実現の中で、確かめてみたいと思っています。
なお、2年前、橋下知事(当時)の全面支援によって(奇跡の)当選を果たしながら、ダブル選挙では「中立」を標榜した竹山市長との論戦は、30日(水)本会議で午後5時ころになる見込みです。また、「職員基本条例」と「教育基本条例」を提案する維新議員への質疑は、12月2日(金)本会議の午後です。
知事選の投票を済ませてから、お招きいただいていた「宿院ふれあい劇場」に出かけました。今年15回目となるこのイベントは、「まち・話そうよ会」(西田孝次郎会長)が主催。同会は、堺市の「まちづくり塾」(1999年)の受講者有志を中心に発足し、様々な活動をしています。
今日は、「高齢化社会を楽しく健康にいきる為の演芸大会」と銘打っての開催です。お菓子付きの入場料は500円。開演半時間前にはたくさんの地域住民の方々で席が埋まりはじめ、開演時には満席でした。出し物は、プロ漫才(スパイシードルチェ)の他、堺区内各校区で活躍されている方々による落語、日舞、マジック、沖縄舞踊、民謡と尺八、すずめ踊りなど。
なお、夜は事務所で、先日来ご相談を受けている事件について、住民の皆さんと懇談しました。
「深夜に判明する」といわれていた知事選・大阪市長選の結果は、選管の発表前に、橋下、松井両候補の当選確実が報じられました。維新陣営の「万歳」や「勝利会見」も、開票速報よりも早く映像が流れています。マスコミ関係者から事前情報を得ていたとおりの結果ですから驚きはありませんが、現実のものとなった今、これからの政治対応に思いをめぐらせています。
桃山学院が以前、昭和町キャンパスに設置していた「ももやまぶんこ」の館長だった根岸伴子さんの訃報に接したのは、今年5月下旬でした。その1週間ほど前にお手紙をいただいており、あまりの急逝はいまだに信じられません。今日、その根岸さんを偲ぶ会が開かれました。準備してくださったのは、根岸さんの活動を支援していた地域の人たちです。桃山学院の方針変更でぶんこが閉鎖された後も皆さんが根岸さんと共に新たな展開を模索し、8月13日、生まれ変わった「もものこぶんこ」がオープンしました。「もしかしたら、根岸さんはその進路を見届け、責任感から解放されたのでは…」と、偲ぶ会で話させていただきました。その会が終わってから「もものこぶんこ」を見学。根岸さんの温かさが受け継がれています。
※もものこぶんこhttp://momobun.kiwamari.org/
帰りに、昭和町駅近くの串カツ店「五源大喜」に立ち寄ると、運良くキャンセル客があってOKでした。40数年前からよく利用したこの店も、最近は半年先まで予約が埋まっているのだそうです。
1年ぶりに、「自治体議員勉強会」を開きました。「福島第一原発事故と災害廃棄物の受け入れ処理」をテーマに、伊藤宏さん(プール学院大短大部准教授)と海老澤徹さん(元・京大原子炉実験所助教授)が講演。また、堺市の環境事業部には、災害廃棄物問題への取り組み状況を報告してもらいました。
この問題への対応は各自治体が抱える難題で、大阪府内だけでなく、兵庫、奈良、愛知、千葉各県の議員のほか、数名の堺市民の方々も参加。熱心な議論が交わされ、様々な情報を得ることができました。例えば、愛西市議・吉川三津子さんの発言によると、愛知県知事は環境省に質問状を出し、その回答に「不満足だから再質問する」旨を表明しているとか。受け入れを前提として検討会議を重ねている大阪府とは大違いです。なお、この問題は30日の大綱質疑で取り上げる予定です。
今日の議会運営委員会では、11月30日〜12月2日の3日間に開かれる本会議の議事運営を協議しました。大阪維新の会堺市議団が提案意向を示している「職員基本条例」と「教育基本条例」については、前回議運に提出された条例案の「訂正」を同会派が申し出。両条例案は2日の本会議に上程され、維新を除く全会派が質疑を行うので、その時間を確保するために大綱質疑は通常よりも繰り上げて進行せざるをえなくなりました。
●長谷川の登壇は、30日(水)と2日(金)になりました。
私の登壇は30日の最終(6人目)で、早くても午後4時半以後、おそらく「会議時間延長」をしてから(5時以後)になると推察されます。発言内容は、「@知事選・大阪市長選の結果と竹山市長の市政運営、A災害廃棄物の受け入れ処理について」を通告しました。また、維新の会提案の2条例に対する質疑が始まるのは2日午後2時以後と見込まれ、こちらも各会派の質疑が終わってからの最終バッターです。
●帝塚山学院大学の学生が「インタビュー実習」に…
ところで今日は、ふだんあまりない、若い来客を迎えました。訪ねてきてくれたのは帝塚山学院大学の学生6人で、講師の落合健二さん(元朝日新聞記者)が担当する「マスコミ論」の受講生です。来訪の目的は、インタビュー取材の実習。6人とも、私のホームページを開き、「アクション日記」に目を通すなど、事前勉強もしっかりしていました。最初はやや緊張気味でしたが、だんだん要領を得たインタビューとなり、とても楽しい「取材」を受けました。また、やはり、現在進行中の知事選・大阪市長選、それに「大阪都構想」「二重行政」などをテーマにする学生が多かったようです。最後に、「長谷川議員は、私たち若者に何を望みますか?」と問われ、「ぜひとも政治に参加してほしい。だれかに任せるというのではなく、自分たちが政治を担うという気持ちを持つこと。そして、多くの人たち思いを受け止め、多様な異なる立場を理解しながら政策を進めることを求めたい。『独裁政治』はやっぱりよくないね」というような話をしました。
そろそろ季節外れになった琉球アサガオとフウセンカズラを、誘弦ネットから取り除いて片付けました。「午後から雨」の予報だったので、昨夕から作業にかかり、今朝から午後2時ころまでかかって終了。今年は、いまだに花が咲き、フウセンカズラは実が青いままです。少々かわいそうな気がしましたが、事務所前はすっきりしました。それに、あでやかに色付いてくれたドウダンツツジが映えています。
一段落してパソコンに向かっていると、突然の来客があり、市政状況などについて意見を交わしました。
午後、11月議会の初日本会議が開かれました。今議会には、市立堺病院の独立行政法人化にともなう議案がたくさん提案され、情報公開条例や個人情報保護条例の改正も、独法を両条例の対象機関するための規定変更です。他にも、独法病院の中期目標の策定、回収不能となっている未払い診療費の権利放棄(54件)、さらに、独法化のための債務整理等に関する補正予算などが審議されることになります。
なお、大阪維新の会が提案を表明している「職員基本条例」と「教育基本条例」は、12月2日の本会議に上程され、質疑を行うことになると見込まれます。
大阪市内での所用が続きます。ある施設のロビーで、隣席の男性2人が市長選や知事選について議論。各紙朝刊が選挙情勢を報道し、午後、某放送局からの取材もありました。