一昨日の大綱質疑で使ったパワーポイントの2コマをご紹介します。
左は、豊明市の日本語初期指導を担うNPO法人プラス・エデュケートの活動を報道したTBSの画面です。
ベトナムから来日したばかりで日本語がまったく話せなかった小1のコイちゃんが、3か月後には日常の生活会話ができるまでなる様子が報じられました。
「モチベーションは来日したときが最大」「半年、1年たってもしゃべれない…だったら、日本語をやる気がなくなる」と語る指導者(森顕子さん)の映像も放送されました。TBSのホームページでご覧ください。
右は、フェニーチェ堺の大ホールの車いすスペース。
介助者用のいすは、火災予防条例で床への固定が必要です。10月5日と19日の公演に参加した障害者が使用を申し出たのに、関係者がその設備の存在を知らずに対応できませんでした。
また、この設備のことがフェニーチェ堺のホームページに掲載されたのは、不都合な対応を障害者団体から指摘を受けた後の12月27日です。
なお、日本語教育は予算委員会分科会で、また介助者席については健康福祉委員会で、それぞれ引き続いて議論する予定です。
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大綱質疑本会議の3日目です。昨日、午後の会議中に、教育監が「新型コロナウイルス対策のため」として退席。大阪市の学校休校に合わせて、堺市でも市立全校園を2月29日(土)〜3月13日(金)の2週間、臨時休校とすることになりました。
また、政府も全国の学校に「一律休校」を要請。事態への対応が後手後手だと批判され、支持率も低下している安倍首相が、失地挽回のための場当たり対応をしているように思えてなりません。ともあれ、それほどまでに感染拡大の危機が迫っているのも事実のようです。
とは言え、突然の休校は保護者には大きな負担となります。今日は本会議の休憩中に議会運営委員会が開かれ、市議会としての対応を協議しました。市教委に対して学童保育の実施を迫る申し入れをしようとの提案もありましたが、現実に対応可能かを見極める必要があるなどの反対意見もあって、これは流れました。
本会議終了後には逆に市教委側から、卒業式を簡素化するために「来賓出席を遠慮してほしい」との要請がありました。むしろ、議会としてはこのような配慮についてこそ先に議論し、自分たちからその意思を伝えるべきだったのではないでしょうか。これからも、様々な臨機の対応が必要になるに違いありません。
私の大綱質疑は、結局午後1時から始まりました。
●まずは、訴訟提起議案への質疑
最初に取り上げたのは消防デジタル無線の入札を巡る談合事件に関して、契約相手の富士通鰍ネどを相手に損害賠償を求める訴訟を提起する議案です。この案件については、公正取引委員会が談合を指摘した2017年8月議会で、関連企業同士による不明朗な入札などを解明することを求めていました。
答弁に立った消防局長は、3年前の私の指摘以来、総務省消防庁や関係各市との連携を図りながら訴訟準備を進めてきたと、訴訟に至った経緯を説明。
●折角備えた「介護者椅子」を提供しなかったお粗末な対応
次に、昨年秋にオープンした「フェニーチェ堺」の公演に参加した車椅子利用者が、用意されていたはずの介助者席を使えなかった問題について質問しました。会場内の案内職員がその責任者も含めて介助者席を備えていることを知らなかったというお粗末な対応ぶりにはあきれるばかりです。
しかも、私が現場調査に赴いた折(事案発生4か月後)、同館職員が事実関係を正確に認識していなかっため説明ができなかったのですから、怒りさえ湧いてきます。
文化観光局長が、「フェニーチェ堺という新しい施設で、しかも本市の芸術文化の拠点施設で、『お客様目線の必要な対応』や、『基本的な情報共有』ができなかったことは、二度とあってはならない事案であり、指定管理者である堺市文化振興財団に対して厳しく指導し、今後このようなことが起こらないよう万全を期す」と答弁。
フェニーチェ堺の車椅子席の整備状況がこれでよいのかなどの課題もあると考え、健康福祉委員会でも引き続いて議論することにしました。
●5年前に提唱した「やさしい日本語」は活用されているか
3つ目の質問テーマは、市内在住の外国人に対する日本語教育です。2014年8月議会で「やさしい日本語」の活用を提唱し、当時の竹山市長が「市としても活用したい」と答弁しています。
そこでまず、以後5年余りの取り組み状況を質しました。市長公室長が堺市各部局での取り組みを総括的に答弁。ホームページでの扱い、災害時の情報提供、外国人支援事業などにおいて積極的な取り組みが見られ、職員研修や市民研修の機会も設けるなどの進展ぶりが見られます。
●日本語指導の参考にしたい「プラス・エデュケート」の教育と豊明市の施策
最後に、日本語指導を必要とする外国人などの児童・生徒への「日本語教育」について議論。昨年11月に授業参観した三原台中学校(南区)の日本語教室、また、先日訪問した愛知県豊明市のプラス・エデュケートの指導風景を紹介しました。
さらに、TBSニュースが報じたプラス・エデュケートの映像も示して、堺市における日本語指導の参考にすべきではないかと提案しました。
これに対して教育監は、「生活言語の習得に関する成果と指導方法に注目している。直接に情報収集を行うなどしながら、次年度に実施予定の『通級型日本語指導センター校』などでの指導内容を検証を行いながら、豊明市の取り組みも取り入れていくことを検討したい」と答弁。
さらに、豊明市の外国籍児童・生徒に対する初期日本語指導を一手に担っているNPO法人に対する同市の施策状況を示して、永藤市長に「これこそ、民間活力の有効利用ではないか」と見解を求めました。市長は、「3か月でコミュニケーションができる言語指導はとてもいいなと思う。市教委がやろうとしている指導センターの取り組みと併せて、どのようにすれば日本語学習ができるか検討して行きたい」と答弁。
今後の施策展開に期待したいものです。
本会議開会前に緊急の議会運営委員会。新型コロナウイルスへの議会対応として、マスク着用の推奨、付けたままの発言容認、答弁予定のない市幹部の委員会出席免除などを決めました。
なお、本会議では、維新の会、公明党、堺創志会、共産党が代表質問。続いて、維新、公明の各議員が大綱質疑を行いました。明日は私の出番。早ければ11時半ごろ、前の3議員(自民、創志会、共産)が通告時間どおりに進行すれば午後1時に登壇する予定です。
午前中、大綱質疑で使うパワーポイントのスライドを作成。午後から登庁して、関係各局と協議しました。
テーマ@は議案に対する質疑で、3年前に議論した消防デジタル無線談合に関して富士通など談合当事者を相手に「損害賠償請求」の提訴することになった経緯などを質します。
テーマAはフェニーチェ堺での公演の際の車椅子利用者に対する同館の対応について、テーマBは日本語指導が必要な児童・生徒の増大に対応する施策について議論する予定です。
ただし、持ち時間の関係で、通告している「多文化共生」には議論が及ばないかもしれません。
先日、豊明市の日本語初期指導を一手に担っている「プラス・エデュケート」を訪ねた折、視察計画を立て、その日も同行して下さった2人の堺市民がいます。いずれも活動的な女性で、お一人は学校での日本語指導員を務め、もうお一人は「さかいプレスクール」という事業を立ち上げて就学直前の児童とその親を対象に学ぶ場を提供している方です。
午前中、お二人に事務所へ来ていただき、大綱質疑での議論について語り合いました。お二人とも教職経験があって、学校現場の事情にも詳しく、とても参考になりました。
事務所スタッフのOさん夫妻が、朝から打ち上げた蕎麦と友人の畑で採りたての野菜を届けてくれました。妻のK子さんがそば打ち修行中です。休日にもかかわらず2人が姿を見せてくれたのを幸いに、大綱質疑で使用するパワーポイントのためのグラフ作成を依頼。助かりました。
続いて、藤井刃物製作所のご当主が来訪。先日リヒテルズ直子さんを案内した際、我が家の包丁数本の研ぎなおしをお願いしていたものを届けに来て下さったのです。恐縮しながら、藤井さんと堺刃物について歓談。
その後、隣地との境界問題についてご相談があったので、現地を見せてもらいに行きました。
▼Kさんが打った蕎麦(画像クリック⇒拡大)
毎年2回開催される「関西がんチーム医療研究会」に参加するため、大阪科学技術センターに足を運びました。
少し遅れての参加だったため、会場の8階ホールに急いだのですが、エレベーターを降りたところで、長年この研究会の開催に尽力され、私に参加をお誘いいただいた古河洋先生(元・市立堺病院院長)が座っておられ、驚きました。
ハッと気づいたのですが、新型コロナウイルスの拡大に配慮して、今日の研究会は「中止」。古河先生は、中止連絡が届かずにやってくる私のような参加者に備えて、ここで応対して下さっていたのです。
ともあれ、予期しない空き時間ができました。3日前、腹部大動脈瘤の手術を受けた弟を見舞うため、午後は兵庫県小野市の北播磨総合医療センターに向かいました。
午後から登庁して、大綱質疑での議論に関する関係部課との打ち合わせ。新たな資料提供も求めました。また、一昨日に現場調査した折の説明とは異なる情報の提供があり、説明内容の変遷についても正確に釈明する文書を提出することを求めました。
ところで、今日のお昼前、TBSのJNNニュースで、昨日視察した「プラス・エデュケート」の活動が報道されたそうです。
昨年6月、「日本語教育推進法」が施行されました。同法によって堺市も「地域の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する」ことになっています。
そこで、昨年11月に南区の三原台中学校の日本語教室を視察。
今日は、先進事例を見るため、愛知県豊明市を訪ねました。55棟に2317戸(内賃貸=2117)と21店舗がある豊明団地の一角(店舗区画)で日本語教室を運営しているNPO法人プラス・エデュケートの授業を参観。また、日本語教師で同法人理事長の森顕子さんのお話を伺いました。
●豊明市役所では多文化共生施策も調査
豊明市の小中学校に通う外国籍児童・生徒の日本語初期指導を一手に引き受けている形のプラス・エデュケートの役割は非常に大きいと実感。行政との関係を調べるべく、豊明市役所にも足を運びました。まず、多文化共生施策を担当する市民協働課を訪ね、課長の水野美樹さんと面談。同課長の案内で、教育委員会学校教育課の高木安司課長、竹田哲規学校教育担当係長から説明を受けることができました。突然の訪問にもかかわらず、懇切丁寧なご対応をいただいて多くのことを学びました。感謝この上ありません。
なお、今日の視察も踏まえ、大綱質疑のテーマを通告しました。@議案第40号(消防デジタル無線談合事件に関する訴えの提起)、A文化施設における障害者対応、B日本語教育及び多文化共生。もっとも、明日からの市当局との協議によって、予算委員会や常任委員会での議論に振り分けるテーマがあるかもしれません。