小林よしか議員の議員辞職は、堺市民にとって大きなニュースだったようです。「喉のつまりがひとつ取れました」「本当の春がやって来ましたね!」など、たくさんのメールが寄せられています。事務所前で植木の手入れなどをしていると、「やっと辞めて、よかった。一息つけますね」と声をかけて下さる方もありました。
なお、掲示板に、「不思議な辞め方」と題して、「公金流用したことはないが、辞めると。市民を愚弄するのもいいかげんにしてください。架空請求した市政報告配布事実ない、と指摘されたことを明確にしないとなりません。刑事告発されている事実を、自分の言葉で市民に語るべきでしょう」と書き込みされた方もあります。
日本桜草が花を開き始めたので、今朝、事務所前に出してやりました。3年前にいただいた苗は、栽培家の廣田友重さんが育てたものですが、その後は水やりだけ。元々は野生の花で、自生地もあるのだそうです。
●政務活動費で不正…小林よしか議員が辞職
さて、季節の変わり目を象徴するようなニュースが、夕方になって入りました。小林よしか議員から議員辞職願いが提出され、議会閉会中のため、議長が辞職許可したとのこと。
一昨日の最終本会議ではまったくその気配もなかったのに、なぜこの時期の辞職なのでしょうか?
いろいろ考えられることはありますが、小林(前)議員にも良心の呵責があって、市民への責任を果たす決断ができた…と思いたいものです。辞職願い提出の際、野里議長に「政務活動費のことでご迷惑をかけました」と謝罪したそうです。
ともあれ、堺市議会で初めての百条委員会、そして、これも初めてのリコール運動と続いた議会や市民の追及が、やっと実を結びました。
毎日放送の午後の番組で、泉南アスベスト訴訟の原告団を取材した原一男監督のドキュメント映画を紹介していました。「ニッポン国VS泉南石綿村」。今日の放送だけでも、アスベスト被害による人々の苦しみが伝わってきます。
※「ニッポン国VS泉南石綿村」 http://docudocu.jp/ishiwata/
午後遅めに登庁して、27日に開催された「北部地域整備事務所アスベスト飛散の検証に関する懇話会」について報告を受けました。市民の関心は高く、傍聴者は13人もあったそうです。
一昨年6月、アスベストへの危機意識に欠けた堺市職員の仕事ぶりが、市民に大きな不安を与える事件を発生させました。懇話会も回を重ねており、隣接保育園の保護者の皆さんは、検証作業が長引けば長引くほど、さらに不安を高められているのではないでしょうか。ましてや、その現場を舞台にした今回の情報隠し事件。不安と怒りはいっそう大きくなっているはずです。
ところで、これまで一連の問題に対処してきた建築部の課長と主幹が、年度替わりの人事異動で現在の職から離れるとのこと。部長も定年退職です。重なる不祥事の原因の一つは、専門職員として培った仕事上の技量や基本認識がうまく伝承されていないからではないかと、私は思っています。後任の担当者にきちんと引き継ぎを行い、事態に対処することを求めました。
2月定例会の最終本会議。5つの議案(まとめると4つ)について、意見を述べました。
@消防行政統合システム機器一式の買入れ
119番通報を受けての指令システムなど、消防行政の根幹となるシステムの更新です。現行システムを納入した富士通より、新規参入の日立製作所が2億円以上の低価格で落札。追加費用の発生はないか、昨年発覚したデジタル無線談合にからむ問題はないかなどをチェック。十分に納得していないが、今後を見守ることにすると付言しました。
A職員の政治的行為を制限する条例
大阪維新の会提案のこの条例は、竹山市長が「立法事実なし」との見解を表明し、ずっと継続審査になっていましたが、今議会の総務財政委員会で否決。私は、「維新批判を抑圧するため、憲法上で保障された基本的人権を封殺する行為は許されないと」と表明して、否決に加わりました。
B議員定数と各区選出議員数に関する条例
南区の人口減少に伴い、各区の市議定数の見直しに迫られています。大阪維新の会は、「南区1減/議員定数1減」とする条例案を、また維新以外の会派は「南区1減/堺区1増」の条例案を提出していました。市民の多様な意見を市政に反映するため、従来から議員定数削減に否定的見解をもつ私は、維新提案の条例に反対しました。
C議員・市長の期末手当アップに反対
堺市人事委員会が、民間動向を勘案して職員の期末手当(ボーナス)増額を勧告しました。しかし、アップ分(0.1月分)は「勤勉手当に割り振る」との条件が付いています。市長など特別職や議員は、究極の「裁量労働制」のもとにある職種です。職員の勤勉手当増額に便乗して、お手盛りで自分たちの処遇改善を決めるのは如何なものでしょうか。
少なくとも、特別職報酬等審議会の審議を経るべきです。ちなみに、浜松市の審議会条例には、議員報酬のほか、費用弁償や期末手当の額を審議事項とする旨が定められています。
●「議員報酬の減額」にも言及
討論の最後に、市長の月給を「半額」にすることを決めた議会が、自分たちの議員報酬を「満額」のままにしていることに市民の批判があると指摘。支給された旅費を余らせて宴会経費にするという実態がある費用弁償旅費についても見直すべきことを、重ねて主張。「民信なくば立たず」で結ばれる論語の一節を紹介しました。
佐川前理財局長は、予想どおりの証言拒否。堺市の百条委員会で経験済みですから驚きません。問題は、これで幕引きとはさせないこと。これからの国会に注視したいと思います。
さて、明日は堺市議会2月定例会の最終本会議。討論の原稿を書き上げました。パワーポイントと併用するつもりです。持ち時間は20分。
議運で議論することになったのに、「議員報酬減額」が議題にないのを質したら、大阪維新の会が他会派への働きかけをしていないからだそうです。維新議員は、「会派内で、まだ議論がまとまっていない」と言い訳。ほんとうにやる気があるのでしょうか。
ところで、28日の最終本会議では全会派が「討論」を通告しました。最終バッターの私の発言は12時ごろになると見込まれます。もっとも、直前での取り止めなどで早まるかもしれません。
28日(水)の最終本会議では、常任委員会付託案件についての討論を予定しており、明日の議運で通告します。今日は、その準備を始めました。
お昼前、「第1回北区ディスコン交流会」が開催されている光竜寺小学校へ。ちょうど決勝戦と3位決定戦が始まるところでした。選手の多くは高齢者ですが、小学生を交えてチームもあって、幅広く楽しめるスポーツのようです。閉会式まで拝見させていただきました。
昨日の総括質疑では、アスベスト除去工事をめぐる問題に関連して、2つのことを提起しました。
まず、製本された「測定結果報告書」をバラバラにするという公務員の自覚すらない行為を防止するため、文書の適正な取扱いに関する研修の実施。また、大阪府のように、CD-Rでも情報公開に対応できる制度づくりです。
また、総括質疑に続く討論では、堺市のこれまでのアスベスト対策を振り返りながら、市長を本部長とする「対策推進対策本部」が設置されてなお、今回のようの事件が発生したことを指摘。煙突アスベスト除去工事の不十分さや、堺市の対応が大気汚染防止法に違反するのではないかとの報道があることなども紹介しました。
このほか、来年度予算の公衆衛生費について、がん検診無償化の対象を前立腺がん検査にも広げることを要求。議会費については、議員報酬の減額や費用弁償旅費に関する議論がなかったことを指摘して、市民の思いに心を致すべきだと主張しました。
総括質疑の出番は、予測していた時刻より1時間以上遅くなりました。北部地域整備事務所のアスベスト除去工事をめぐる議論に注目され、今日も、中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会の皆さんがたくさん傍聴に来て下さったのに、お待たせして申し訳ありません。東大阪市や大阪市内から足を運んでいただいた方もおられます。
●「職員の危機意識が低かった」など、建築都市局が総括
質疑の最初に、大綱質疑以来の議論の経過を踏まえての総括を要求。建築課長が「除去残し」の指摘を確認しなかったことや、測定結果報告書の写真を外したこと、市民に重要情報が公開されなかったという、3つの業務上の過ちを認めました。
また、建築都市局長は、「公文書公開請求がなければ、除去残しの指摘も明らかにならなかった」、「測定会社に報告書の再作成を依頼する」、「専門家の意見を聞き、早急に煙突内部を調査、確認する」、「除去工事の完了検査のあり方も関係部局に働きかける」と発言。「担当者のアスベストに対する危機意識が低かった。今後、意識を高め、情報の重要性も認識できる力を養う」などと反省の弁を語りました。
●「2度にわたって不安を与え、申し訳ない」と、市長が謝罪
続いて、竹山市長が「アスベストは市民の安全・安心・生命に関わり、きちんと情報提供すべきだ。保育園・近隣住民・患者の会ほか市民に2度にわたって不安を与えたことは申し訳ない。今回の事象を職員一人ひとりが肝に銘じ、市民の安全・安心に資するよう徹底する」と答弁。
●民間工事での完了検査、リスクコミュニケーション、アスベスト条例にも言及
建築都市局と市長の認識を確認した上で、今後の課題として、「民間工事での完了検査」や「リスクコミュニケーション」について議論しました。
さらに、「アスベスト条例」の制定について、昨秋の市長選の際の竹山候補の回答や、市長選後の懇談会での田村副市長(当時)の言明などを披露。後任の佐藤副市長に、引き継ぎ状況を質しました。
佐藤副市長は、「今議会での厳しい指摘を聞いた。アスベスト問題は前副市長からの引き継ぎ事項の一つだ。改めて、副市長として真剣に取り組みたい」と答弁。
もっとも、「条例制定」に関しては、副市長も担当する危機管理室も明確に語ることを避けたという印象です。まだ感想は聞いていませんが、今日、傍聴に来られた方々は、ちょっと失望感を抱いて帰られたのではないでしょうか。「なぜ条例が必要なのか」。次の議会での議論の課題としたいと思っています。