昨日、健康福祉委員会が終わった後に開会された決算委員会健康福祉分科会で議論したのは、食品衛生法に基づく「飲食店営業許可基準」と、この問題に関係する堺市立総合医療センターの対応についてです。
●総合医療センター食堂では手が洗えない…
総合医療センターのレストランを利用される方から、「食事前に手を洗う場所がなく、おしぼりなども用意がされていない」とのご指摘がありました。このレストランは「まいどおおきに食堂」の看板を掲げているのですが、私が利用したことのある他の店舗では入口近くに手洗い所が設置されています。また、堺市役所本館の地下にある食堂「森のキッチン」も、入ってすぐに手洗い所があります。
この旨を総合医療センターに伝えたら、先週から個別包装した紙エンボスおしぼりが卓上に備えられるようになりました。
●改めて医療センターの現場を調査してみると…
医療センター側が「近くのトイレで手洗いは可能」と言うので現場を再確認すると、便器と手洗い設備の間が扉で仕切られておらず、食事前の手洗い施設としては不適切です。また、同じフロアにはコンビニやカフェが販売するパンやサンドイッチを食べるテーブルも設けられいます。そこで、これらを利用する市民が共通に利用できる手洗い所の設置を提案し、検討を求めました。
●分科会では、「前向きに検討する」と回答
昨日の分科会で確認すると、医療センターを所管する堺市健康医療推進課に対して、「給排水工事の実施を前向きに検討する」との回答があったそうです。その報告を受け、今後、早期の実現をめざして連絡を取り合うように要請しました。
●飲食店営業許可の際の対策を求める
なお、飲食店の客用手洗い設置については都道府県の条例規定にばらつきがあり、25県が基準を定めているのに大阪府は定めていません。
食中毒予防や手洗い習慣普及のため、堺市保健所の対策を求めたところ、「食中毒や感染症予防の観点から流水式自動手洗い設備の設置が望ましい。許可申請相談の段階で手洗い習慣の重要性などの知識提供を行い、事業者の自主衛生管理の充実を図る」との答弁がありました。
ところで、今日は決算委員会の理事会。質疑・討論を通告しました。9月5日に発言の見込みです。
今日の健康福祉委員会で議論の俎上に乗せたのは、市長選向けに発行・配布された「維新プレス号外」です。「堺市の不満や不安/女性777人にお聞きしました!」と題して、市内各区の「女性の声」を掲載。そして、「堺市政にくわしい永藤英機氏にききました!」と、市長選予定候補の売り込みを図った印刷物です。
▼「子育て支援が、他と比べて劣っている」?
真っ先に紹介した「北区30代」の声について市当局に質したところ、むしろ「充実した先進的取り組みが厚労省からも評価されている」とのこと。
▼「保育園が少ない」(西区20代)もほんと?
堺市は、待機児童解消を最重要点施策に掲げ、毎年必要な受け入れ枠を拡大しており、実際の利用率は96.7%で20政令市中の7位です。
▼「健康保険料が高い」(西区50代)も誤解
国民健康保険料の所得割額や平等割額は大阪市よりも低いのです。それに、大阪市では国保会計の赤字が増えています。
●堺市政の実態をまるで知らない永藤氏
チラシには、永藤氏が「女性の声」に応えるコメントも掲載されています。でも、「がん検診に補助が出ていないのが大きな課題」と言うのですが、実際には検診費用の約9割を堺市が負担しています。
また、「総合医療センターで土日がん検診を実施する」との主張も、すでに市内各地の医療機関で実施されていることなど知らない様子です。
「がん検診の無償化」で自分を売り出したいようですが、竹山市長もすでにその実現をめざしています。
今日の議論では、他の記載事項もことごとく認識不足であることを指摘。このチラシは、市民が誤解している不安や不満を煽り立てる目的のようですが、はしなくも、永藤氏が堺市政の実態などまるで知らないことを露呈させているのです。
なお、決算委・健康福祉分科会での議論は、明日の日記で報告します。
明日の健康福祉委員会での発言に備え、朝から登庁して関係当局と協議しました。あらかた作成済みだったパワーポイントは、事務所に戻ってから再整理して完成。
なお、明日は午前中に市長への質問が行われ、エントリーしたのは2人だけです。もし、最初の議員の質問が15分程度で終われば、私の出番は10時15分。テーマは、「@子育て支援、A健康保険料、Bがん対策」で通告していますが、市長質問の時間枠が1時間あるので、午前中に完結させるつもりです。
また、委員会終了後の決算委員会健康福祉分科会では、最後に「市立総合医療センターの食堂」と「飲食店の設置基準」について発言します。
決算委員会の建設分科会で議論した「市営石津鉄筋住宅」は、付近の木造住宅の改良事業として、1969年に建設されたものです。
当時の基準による集合住宅ですから、駐車場などは備えておらず、近隣の方の話では路上駐車などで迷惑を及ぼしているとのこと。
建物の老朽化に加え、耐震性の問題を生じ、2009年には他の敷地での建て替えが検討されました。
しかし、居住者の約9割が移転に反対。2014年には現地建て替えに方針転換したものの、戸数減少への同意が得られなかったようです。
そこで、堺市住宅部は、2015年7月、耐震強化を含む総合改善リノベーション計画をまとめました。耐震診断、補強工事設計などを経て、2016年7月に居住者への説明会を実施。工事着手に当たって、近隣住民への説明会を開いたのは、2017年8月23日でした。
●欠落した近隣の「住環境整備」や「災害対策」への配慮
8年前、「移転建て替え」の話を漏れ聞いていた近隣住民は、初めて改善工事のことを知って驚きました。
いきなりの「工事説明会」は怒りの声に満ち、市当局はその日の説明を中止せざるをえなくなったのです。
改めて経緯や事情を調べてみると、住宅部が自ら策定に携わった「堺市住生活基本計画」や西区役所が作った「西区のまちづくりビジョン」に記載された事項への配慮がまったくされていません。
今日の議論では、そのことを指摘。また、居住者の減少(現居住者49戸)に即応すれば3棟のうち1棟を撤去して空地の確保が可能なこと、耐震化後の建物を西区の最大課題である津波避難施設として活用することなどの検討を求めました。
市当局がこれまでの対応を猛省し、真剣に近隣住民の思いを受けとめなければ、工事着手への同意を得られないでしょう。決算委員会の総括質疑でも、引き続いて議論するつもりです。
明日、建設委員会に引き続いて開会される決算委員会建設分科会で、分科会外委員として発言します。決算委員会なので「市営住宅建替事業費について」と通告していますが、西区の「市営石津鉄筋住宅」のリノベーション工事に関することです。付近住民の方からご相談があって調査。「説明会」も傍聴しました。
私の発言は、建設委員全員の発言が終わった後で、午後3時半か4時ごろからになるでしょうか。持ち時間は片道15分。今日は、そのためのパワーポイント作成に打ち込みました。
この前の日曜日、途中で来客があって、やり残していた花鉢の整理を試みました。朝の雨で涼しかったのですが、だんだん暑くなって、やはり汗と土まみれの一日です。
午前中は事務所で仕事。ホームページのトップページを更新しました。決算委建設分科会での発言に備え、午後から登庁して当該市営住宅がある西区長、それに工事を担当する住宅部と協議しました。その後、再び現地に赴いて、付近住民の方からヒアリング。
朝からテレビ各局が、ニュースやワイドショーで報じている神戸市議の政務活動費疑惑。不正支出の疑いを指摘されているのは、数万部を印刷・配布したという市政報告のチラシです。しかも、当の橋本市議は、「友人の会社にデザインを依頼し、別の友人の会社で印刷した」と言い訳しています。
堺市議会で、小林よしか議員が黒瀬氏にデザインを依頼し、友人の会社に印刷やポスティングを発注したと説明している事件の構造とあまりにも酷似しているのは驚きです。
MBSは、早速街頭でインタビュー調査を実施。誰も、「チラシを見た記憶がない」との映像と声を流していました。
なお、夜のニュースでは、「領収書は頼まれて発行した。印刷はしていない」との業者の発表が報道されています。
さて、先日来、市営住宅改善工事の相談を受けて調査中です。来週の決算委員会建設分科会での質問を通告しました。
昨日の大綱質疑の2つ目のテーマは、昨年5月議会で提案した西高野街道の整備や誘客対策について、その進捗状況の確認です。
まず、出発点である大小路には竹内街道と並んで西高野街道の石柱と案内表示板が完成。また、竹内街道と分岐する堺区・榎元町の石柱を復元、設置場所を変えたために正確な方向指示ができていなかった中区・福田の石柱の修整も、昨年度末に出来上がっています。
さらに、文化観光局では、榎宝篋印塔の案内板移設を行ったほか、香川県さぬき市の「前山おへんろ交流サロン」に西高野街道の案内資料を置かせてもらっています。
●遅れていた「道案内表示」も今年度内に…
ところが、実際に歩いてみると道を迷いそうな箇所に設置を求めていた案内表示は、北区役所の歴史街道案内板整備事業に委ねられ、計画がまとまっただけでした。西高野街道を歩いて高野山へのお礼参りを試みる人たちがあるかもしれないのに、これでは極めて不親切です。
このことを建設局長に質すと、「スピード感がなく反省している。現在、お金をかけずできる方法で、街道の方向を矢印表示する案内看板を電柱などに巻き付けることを考えている。15〜20箇所程度を予定しており、今年度内のできるだけ早い時期に設置する」と答えました。
●百舌鳥古墳群の世界遺産登録めざすPRも…
昨年5月議会の議論で竹山市長は、「百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録が実現すれば、堺と高野山、2つの世界文化遺産を結ぶ街道となる」とも答えています。国内推薦が決まって、その言葉の現実化も見えてきました。
そこで、「西高野街道を訪ねてこられた人々へのお接待を通して、世界遺産登録に向けてのPRをしてはどうか」と提案。西高野街道の道筋に面する上下水道局の1階ロビーに「休憩所」を設け、災害用備蓄水を「お接待」することも考えられます。以前、「黄金の日々」の特製ラベルをまとわせたように、世界遺産登録をめざす百舌鳥古墳群をアピールする工夫もできるでしょう。
この提案に対して、上下水道局長は「5年期限の3年を経た備蓄水の利用は可能。歴史文化の機運醸成に我が局も寄与したい」と答えました。
大綱質疑の3日目は、議案の修正手続きのための議会運営委員会が開会されたこともあって、10時15分開会となりました。また、午前中のソレイユ堺、午後いちばんの自民党議員の質疑が通告時間よりも短かったため、私の登壇は3時30分と早まりました。
●消防救急デジタル無線整備めぐる談合事件
最初に議論したのは、今年2月2日に公正取引委員会が発表した談合事件です。
アナログ無線の使用期限が昨年5月末まで切れるため、全国の消防組織が期限までに使用無線をデジタル化することを迫られていました。
公取委の発表では、このことに目を付けた5つの業者が、納入先や納入価格について談合していたのだそうです。
日経新聞の記事によると、談合5社のうち違反を自己申告した1社を除く4社に支払命令があった課徴金の合計は63億円余りで、その8割近い48億円が富士通ゼネラルに課せられています。
堺市消防局では、2012年に競争入札を3回行って納入業者を決めているのですが、3回とも落札したのは「富士通」で、競争相手は「富士通ゼネラル」でした。なお、公取委は「富士通ゼネラルが富士通から委託を受けて製造した」と指摘しています。
ところが、談合したとして課徴金の納付命令が下ったのは富士通ゼネラルです。他方、堺市の契約先は富士通であるため、不正行為による損害賠償請求をすることが困難だと市当局は主張します。
しかし、関連会社同士が入札で競合するという不透明な構図の裏に仕組みがあるのではないかという疑惑が浮かびます。両社による競合で富士通が落札したというケースは、大阪市、高槻市、枚方・寝屋川消防組合、札幌市にもみられるようです。
●「カラクリの解明」を市長に求める
そこで、この問題の質疑の最後に、「関連自治体などと情報を共有しながら、不透明なカラクリを徹底的に解明すべきではないか」と竹山市長に質したところ、市長は次のように答えました。
「もとより、市民及び国民の税金を不当に詐取する独禁法違反事件は許すことができない問題だと思う。現在、総務省、消防庁においても調査を行っているところだ。また、公正取引委員会の命令に対して取り消しを求める訴訟も行われている。そういったことを踏まえて、しっかりとその行方を見極めるとともに、私ども自身も調査してまいりたい」
※大綱質疑の2つ目のテーマである「西高野街道」をめぐる議論は、明日の日記で報告します。