《2016.12.26》
(1798)

※12月25日以前の日記は、前ページに掲載

11月に沖縄を訪問した際、南部戦跡のガイドを引き受けて下さった崎山正美さん(元・糸満市企画政策課参事)から、ご自身のエッセー『旧暦・耳学問』が送られてきました。上の2枚の写真は、「苦界浄土」と題する「その428」に掲載されているもので、左は南城市玉城のヤハラヅカサ、右は名護市屋内運動場で催されたオスプレイ墜落抗議集会だそうです。
●ニライ・カナイ
ヤハラヅカサの写真には、「沖縄の人々の魂はニライ・カナイからやって来て再びニライ・カナイに還る」との一文が添えられています。沖縄方言辞典によると、沖縄ではニライ・カナイという理想郷が、他界もしくは海のかなた・海の底にあり、神々が豊穣、幸福をもたらしてくれるという世界観があるのだそうです。その沖縄は今、日常的な基地問題に加え、辺野古訴訟をめぐる最高裁判決やオスプレイ墜落など県民の怒りを駆り立てる事件が続いています。多くの人々が抗議の声をあげており、その状況を崎山さんは次のように綴っています。
「判決がでた後にも関わらず、辺野古新基地工事阻止の心意気はいささかも衰えることはない」。「体制に身をゆだねた政治家、司法、経済界などなどとの闘いは果てしなく続きそうである。政府のやり方に抵抗するこの年老いた人たちはやがてニライ・カナイに還っていくが、石牟礼さんが語るように彼らの『いのち』は決して朽ちることなく永遠に連なっていくのであろう」
沖縄の人々の闘いを、私たちは遠い彼方の出来事として見てはいないでしょうか。日米安保条約に基づく基地の大半を沖縄に押しつけている現実を、今一度、自分自身に問うてみたいと思います。崎山さんは、こうも書いています。
「『苦界浄土』に描かれていることはまさに今の沖縄ではないか。政権も司法も形式的手続き論で沖縄を斬り捨てた。彼らには本能もなければ、知性や理性さえも感じない。そんな人たちが日本を動かしていること自体が今の日本の危機である」
沖縄で起こっている政治の現実は、私たちにも、それを直視し、立ち向かわなければ課題を突きつけているのです。
●明日、堺市民の「緊急行動」
ところが、堺市議会は、11月定例会に私たちが提案した「やんばるの森の自然環境の保全と住民の安心安全を求める意見書」を否決しました。反対したのは、大阪維新の会、公明党、自民党です。この意見書が堺市民の意思として政府や関係機関に送られることを望んでいた堺市民の皆さんが、明日、「オスプレイも新基地も中止!沖縄の怒りと思いをともにする12/27堺市民緊急行動&つどい」を計画し、参加を呼びかけています。
*午後5時〜6時 抗議の座り込みと宣伝活動(堺市役所前スクランブル交差点)
*午後6時30分〜午後8時40分 市民のつどい(堺市総合福祉会館4階研修室)
  琉球朝日放送政策のドキュメンタリー映画の上映/参加費500円   

「アクション日記」月別インデックスへ

12月26(月朝は晴れていたのに、午前中からにわか雨。最高気温13.8℃でした。