7月3日(土)各地で今年の最高気温を記録。ほんとうに暑い日でした。
※7月2日以前の日記は、前ページに掲載
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《2004.7.3〜5》
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雑誌『現代の理論』の創刊準備号に、筑紫哲也さんが寄せた短文が掲載されています。
「これを書いている今、私はイラクの人質三人をめぐる反応に示されたこの国の知的水準の“劣化”ぶりにあらためて衝撃を受けている。問題は『右傾化』『ナショナリズム』『管制・監視国家』にだけあるのではない。それを強めているあまりにも低劣な知的状況のことの方が、長い目で見れば大きな問題だ」
堺市議会での議論を聴いていてもつくづく思いました。沖縄戦をリアルに描いた映画「GAMA 月桃の花」は「残虐な映画で、学校で上映するのはいかがなものか」。「映画を観た中学生の感想文が、日本兵への非難ばかりで米軍への批判がないのは偏っている」。「明らかに、“反戦”を超えた“反日”の映画だ」…。ちなみに文部省選定で沖縄県や同県教委が推薦する映画を指して、「私はまだ観たことがない」という某議員が文教委員会で行った公式な発言です。
そして、この程度の“知的状況”の議員たちが求める「市議会議場への日の丸掲揚」が、議会運営委員会での多数決によって強行されました。このことを提案した会派のなかには、かつては「護憲政党」に属し、先鋭な労働組合運動の活動家だった人たちもいます。そのころの主張は、いったいどこに預けてしまったのでしょうか。目の前にぶら下がった(あるいはすでに食わせてもらった)美味しい役職などを獲るための“大勢順応”の志向は、議会だけではなく、日本社会全体が抱える問題でもありそうです。ただ、同じ会派を構成しながら最後まで抵抗を貫いた2人の女性議員がいたことは、せめてもの救いだったとみるべきかもしれません。
「これに抗して私たちに何がやれるのか、考える場になったらと願っている」…筑紫さんは、『現代の理論』創刊(再刊)への期待を、そう結んでいます。創刊号の発売予定 =9月20日。発行所=「言論NPO・現代の理論」TEL:03-3262-8505 FAX:03-3264-2483。
7月4日(日)少し雲行きが怪しくなってきました。活発な雨雲が南海上から北上中とか…。
朝日新聞の電話調査によると、参院選で自民党は改選議席51の確保が微妙だとのこと。「勝敗ライン」割れを見越して、青木参院幹事長が小泉退陣ののろしを上げ始めました。年金問題や多国籍軍参加など、世論を無視した強引な政権運営。それに、いい加減な言葉で事態を乗り切ってきた小泉政権のまやかしと危うさを、ようやく人々は見抜き始めたのでしょうか。選挙戦はいよいよ大詰め。私なりに候補者を選んで、応援しようと思っています。事務所前で、熱帯アフリカ原産の花=ペンタスが盛んに咲いています。
7月5日(月)“期待”(?)したほど天気は荒れず、岡山は、とにかく暑い一日でした。
学生時代以来の親交がすでに40年を超える友人の選挙を応援するため、岡山県に出かけました。別段、何を手伝えるというわけでもないのですが、候補者の疲れがピークに達するころに顔を見せ、せめて元気を取り戻してくれることに役立てたら…と思っての訪問です。
実は、27年前、父親急死の後を受け裁判官だった彼が参院選出馬を決意した折、私は積極的には賛成しませんでした。あれから、衆参両院を通じて25年(父親と同じ)になる国会活動は、学究肌で政治に向かないと思えた友人を大きく変え、演説もなかなかの説得力に満ちています。とは言え、今回の選挙は、前回まで2人だった定数が1人に減って、現職のどちらかが落選するという厳しいもの。午後から選挙カーの先導車に乗り、2つの個人演説会に同行して、夕食を共にした後、最終の新幹線で大阪に戻りました。