12月議会の初日本会議です。通常の定例会での市長からの提案に先立ち、「議員の定数削減」を内容とする議員提出議案(3件)が審議されました。堺市議会では、今日から議場の左右に設置した大型スクリーンに、2台のプロジェクターから映像を映しだす装置が稼働。かねてから提案してきた議会改革の一環ですが、私が最初に使うことになりました。
ところが、私が用意したパワーポイントに市民の声を収録した動画があることで、議会運営委員の協議が行われ、「待った」がかかりました。「動画や音声を再生することは想定していなかった」というのですが、海上保安庁から流出した尖閣事件の動画が国会で論議され、竹山市長が記者会見の様子を市のホームページで動画配信しているのに、なんたる時代感覚でしょう。まあしかし、協議ができていなかったのは事実ですから、今日のところは静止画と発言の文字表示で納め、早急な検討を求めました。ともあれ、質疑と討論の2回にわたる発言で存分に使ったスクリーンの映像は、傍聴席からもよく見え、好評だったようです。
●定数削減議案は、予想どおり3すくみ。維新の会、公明、民主の各案ともに否決
定数削減の条例を可決するためには、過半数(26)の賛成が必要です。採決の結果は、民主党案(10人削減)に、維新の会、自民党、他1が加わって23。維新の会は公明党案(8人削減)にも賛成して20。維新の会案(7人削減)は同会派のみの賛成で7。結局、どの提案も「否決」となり、現行定数(52)のまま据え置かれることになりました。
●「定数削減ではなく、議員報酬を減額」、そして「議会への市民参加を進めよう」と提案
私は、議員の数を減らすことは市民の多様な意見や思いが代弁されなくなることを理由に反対。そして、経費削減が必要なら「議員報酬の減額」をしようではないか…と提案しました。実は、堺市職員の月額給料(平均)は、01年378,932円→09年342,303円と、36,629円(9.7%)もダウンしています。ところが、議員報酬の月額は、1998年に月額10万円アップし、08年にも議長5万、特別委員会の委員長2万、副委員長1万の引き上げをしているのです。他方、大阪府議会では15%、大阪市会では5%の報酬減額を、いずれも08年から実施。堺市議会で仮に「15%」を減額したら、年間1億円以上の経費を減らすことができます。
私は、定数削減を提案した会派が協議して、せめて5%程度の暫定的減額を今議会の最終本会議(24日)で議決し、1月〜4月(任期満了)の間だけでも実現すべきだと主張しました。また併せて、市民参加を促し、市議会の機能アップを図ろうとも呼びかけました。
12月1日(水)語源に諸説ある「師走」が始まりました。残っている仕事も一杯です。