3月13日(日)暖かくなりました。しかし、被災地の人々を思うと気持ちが曇ります。
生き延びた方々にとっては、まさに悪夢としか思いようのない惨事が、映像で報じられています。しかし、想像を絶する行方不明の人たちやどんどん増える死者数に耐えきれない思いです。悲しみに包まれている方々のお気持ちを考え、今日も挨拶まわりは遠慮させていただきました。
事務所でたまっていた仕事をこなしていると、電話が鳴ります。「家で余っている毛布や食料を送りたい」、「自衛隊は勤務に就いている隊員以外のすべてを現地に派遣してほしい」…。誰もが被災地に目を向け、「何かしなければ」と思っておられるようです。他方、「選挙ハガキを書きました」、「何か手伝うことはありませんか」と、事務所に来訪される方が相次ぎました。市議選の告示日まで10日余りとなって、私の心配をしてくださる方々も増えています。ありがとうございます。
午前中、所用で大阪市内へ。午後から登庁して、16日の最終本会議での発言準備を始めました。ところで、いま誰もが東日本巨大地震の悲惨な被災状況を案じています。堺市は、緊急消防救援隊に続き、サバイバルフーズや粉ミルク、哺乳瓶、毛布、簡易トイレ、備蓄水などの支援物資を送るとともに、応急給水支援のための給水車と職員、被災者の健康相談や健康チェックのための保健師などを派遣しました。救援のためにできる最大限の働きをしてほしいと思います。他方、福島原発の事故は、1号機に続く3号機での水素爆発と従業員らの被爆、2号機での燃料棒露出など深刻さを増しており、心配です。
3月14日(月)子を捜す親、親を捜す子…見ていても涙が溢れる映像が流れています。
●深刻化する、福島第一原発の事故…小出裕章さん(京大原子炉実験所)からメール
地震被災者に追い討ちをかける福島原発の事故。昨日の1号機に加え、今日は3号機でも爆発の可能性があると発表があり、深刻化しています。1号機爆発の際、情報開示の遅いことが気になりましたが、昨夜、京大原子炉実験室の小出裕章さんが次のようなメールを発信されていました。原発事故が起こると、小出さんからいつも的確な分析情報をいただいています。
▼8時の枝野長官の記者会見を聞き、爆発は格納容器と原子炉建屋の間で起き、格納容器はまだあるとのこと、ちょっとほっとしました。もし、それが本当なら、爆発は水素爆発です。そしてその水素は、燃料棒被覆管材料であるジルコニウムという金属と水との反応で生じた水素だと思います。それが格納容器ベントを開いたことで、原子炉建屋に漏洩し、爆発に至ったと推測します。
▼格納容器は放射能の放出を防ぐ最後の砦で、それがまだ形として残っているということは、せめてもの救いです。 その格納容器の中に海水を注入するという説明でしたが、どうやって海水を送るのでしょうか? そのためにはポンプが動かなければいけませんし、そのためには電源が必要です。電源が失われたからこそ事態がここまで悪化してきました。何故、いきなり海水を送れるようになったのでしょうか? (課題は)注水できるポンプの圧力の能力にあります。原子炉圧力容器内は大変高圧になっており、消防用のポンプ車の吐出圧力では原子炉圧力容器の中に直接水を送ることはできませんが、格納容器の中であれば送れると思います。それでもなお、核の容器の中に水を送る作業はもっと早くやれたはずだと私は思います。
▼十分な情報がない中、申し訳ありませんが、正確な判断ができません。もし、格納容器内を海水で満たすことができるのであれば、もちろん原発は2度と使えませんが、最悪の破局は免れることが出来ると私は思います。格納容器内に海水にホウ素を混入させることは必要です。
▼今直面している危機は、原子炉が溶けてしまうこと、そして一度は停止させたウランの核分裂反応が再び始まってしまうかもしれないことの2つです。原子炉を溶かさないためには水を供給すること、核分裂を再び始まらないようにするためには中性子を吸収できる物質を供給しなければいけません。中性子を吸収する物資がホウ素です。ですから、ホウ素を混入した海水を格納容器に注入することは有効です。成功してくれることを願います。
▼政府の提供する情報は大変不十分です。爆発前後で正門前での放射線量が減ったなどということは、格納容器が破壊を免れたという証明にはなりません。単に風向きが変わった可能性の方が遥に大きいです。今後も、あちこちからの情報に常に注意してください。
▼ただ、福島第一1号機に関しては、格納容器内への海水の注入に成功したようで、当面の破局は回避できたようです。(※この部分は、今日届いた追記です)