3月23日(金)昨夜からの雨がずっと降り続いています。春の雨らしく、時折強い風も…
「大阪都構想」を実現するため、維新の会堺市議団が提案した協議会の設置条例は、今日の本会議で否決されました。総務財政委員会で修正案を提出し、維新原案に反対した公明党は、態度を変じて賛成。やはり、衆院選での選挙協力などを見込んで、立ち位置を維新寄りにシフトしたようです。採決結果は、賛成23、反対27という僅差になりました。なお、MBS(毎日放送)がお昼のニュースで報道し、右はその画面の一コマです。
▲MBSニュース(2012.3.23)画面より
●「我々は、堺市を分割するとは一言も言っていない」という大ウソ
今日の討論(意見表明)で私が反対の論陣をはった論点のひとつは、維新・池田克史議員の発言です。池田議員は、今年2月10日の大都市行財政制度調査特別委員会で、「堺市に関して分割をするということは、一言も我々も言っていない」と言いました。「そんなはずはない」と思い、3月1日の本会議で泉ヶ丘駅での橋下代表の演説を提示。今日はさらに、2010年5月22日の毎日新聞に掲載された「区割り図」を示しました。「堺市を3分割する」というこの図の出所は、同年4月、維新の会の設立にあたって発表された「大阪再生マスタープラン」の図(上写真のパネル右)です。また、大都市制度特別委の会議録を調べていると、昨年9月29日、池田議員のこんな発言が見つかりました。「我々が考える大都市制度の姿でありますけど(中略)、堺市も含めまして、中核市程度の特別自治区に分割をするということで…」(会議録27ページ)。それから5か月も経たない同じ委員会で、「一言も言っていない」とはよく言えたものです。
●大阪府や大阪市が(堺市を)、無理やり×××にするようなことはない
もうひとつの論点は、竹山市長が協議会への参加に慎重であることに対する、維新・水ノ上成彰議員の発言です。「堺市が分割反対やのに、大阪府や大阪市が、無理やり手籠めにするような形で、お前を分割せえというようなことは考えられない」(2月28日本会議)。「手籠め」という言葉をインターネット中継で聞き、すぐさま議会事務局に抗議した女性市民もあって、水ノ上議員はその部分を訂正しました。その一方、「大事なことは全会一致だと、松井知事が言っていた」と主張。私が「公式発言か」と質したら、平気で「そうではない」と答えたのです。
●まるで、直輸入・欠陥商品を売る「催眠商法」の客引き人…!
つい4か月前の会議で「堺の分割」を口にしながら、いけしゃあしゃあと「一言も言っていない」と世間をだますこと。安全を約束する規定をごまかし、「手荒なことはしないから」と危険な部屋に誘い込むような手法。まるで、欠陥商品を売りつけるため、「催眠商法」に誘い込む客引きのような言動です。「堺市をどうするのか」という方針を示さず、「とにかく維新の会の方針に従え」という思い上がった条例で市民を愚弄すべきではないと、私は主張しました。
●選挙協力への期待が見え見え…公明党の対応変更
公明党が総財委員会に提出した「修正案」の内容は、それなりに評価できます。しかし、本気で実現する気なら、大阪府と大阪市の議会でも修正を図らなければなりません。そんな気配を見せないばかりか、今日は維新原案に「賛成」との態度変更。その目的は明らかです。
■飲酒ひき逃げ事件・西井議員への辞職勧告決議は、「全会一致」で可決
最終本会議に提案した「西井勝議員に対する辞職勧告決議」は、やはり全会一致で可決。しかし、それほど重い決議でも、西井議員が辞めないと言えばそれまでです。この決議の討論では、29年前、堺市が日本で初めて制定した「政治倫理条例」の改正を提案しました。参考にするのは、福岡県行橋市の条例で、「刑事事件で有罪を問われた議員が在職し続ける場合、市民への説明会を開催。当該議員は説明のため出席し、市民の質問を受ける」、「有罪確定後、議会は市民の信頼回復の措置をとり、当該議員に懲罰を科す」などが規定されています。