少し時間ができたので、「第2回倫理調査会」の議事録を読んでみました。健康福祉委員会での私の質疑を聞いていた野村孜子さんが、池田克史議員の資産報告書の「疑義」について、市民調査請求を行い、池田議員の「回答」に基づいて審査が行われた4月20日の会議です。
●市民委員が提起した、ごく素直な疑問・・・
まず注目したのは、3人の市民委員の問題提起です。▼小椋委員:(「池田先生お礼」は「自民党の党費」に該当するとの回答について)当事者に確認しないと分からない。長谷川議員が何に基づいてこの資料(野村さんが添付した一覧表)を作ったかも確認する必要がある。また、勉強会を居酒屋とか寿司屋でやっているのは不思議な感じがする。▼吉田委員:(一覧表と池田回答の日付のズレについて)ここは議員に確認する必要がある。▼田村委員:(一覧表と回答の)名目の違いは池田議員から直接説明していただかないと分からない。また、名前だけの(学校法人の)理事だというが、ほんとうのところはどうか尋ねてみたい。これらの市民委員の率直な発言に対する議会委員の発言をまとめてみると、気がかりなことがいくつかあります。
●倫理調査会の審査方法が「提出資料だけに基づく」との決まりはありません
▼松本副会長(公明):調査請求は「健康福祉委員会での長谷川発言と関連資料による」だ。これに基づいて審査するという前提から外れるのは大間違い。あくまで、この書面に従って審査していただく。しかし、どのように審査するかは倫理調査会に委ねられています。かつて、共同住宅購入資金の出所に関する疑義を指摘された議員の審査では、この議員が「銀行の貸金庫に保管していた現金」と釈明し、倫理調査会は疎明資料の提出を求めました。ちなみに、当該議員が資料提出を拒否したため、調査非協力議員として公表。問責決議も可決されました。
●学校法人の「理事」は私立学校法に規定が…
▼乾委員(共産):私も医療生協の理事だが無償だ。池田議員のように入・卒園式(だけに参加)というところもあるかなと思う。学校法人の理事については私立学校法に規定があります。法人の業務を決し、理事長らの業務を監督する理事会の一員であることが最大の任務なのです。せめて、そのことの自覚を確かめる…という問題意識を持ってほしかったところです。
●ちょっと注目した吉川委員、大いに参考になった野里委員
▼吉川委員(ソレイユ):池田議員に対して、釈然としないことがあれば、本人に問いただすことはできるのではないか。▼野里委員(自民):自民党市会議員は党員最低50人を確保しなさいと言われている。また、領収書2枚とも収入印紙が貼ってない。3万、5万は要るんやけど…

《2012.6.3》
(1114)
※6月2日以前の日記は、前ページに掲載

月3日(日)午前中は曇っていましたが、午後から晴れ。気温は27℃まで上がりました。

(注)野里委員が指摘したのは、池田議員が回答書に添付した領収書です。印紙税法の規定で、3万〜100万円の領収書には200円の収入印紙の貼付が義務づけられています。商売をしている人なら誰でも知っていること。税務署から脱税を指摘されるおそれもあります。さて、そんな「領収書」の真偽を確かめる必要はなかったのでしょうか。

●野村さんの市民調査請求で明らかになったこと
吉川委員の発言は、市民委員同様に率直な意見です。領収書に関する野里委員の指摘も、再調査の必要性を示唆しています。にもかかわらず、倫理調査会は1回の審議で「疑義なし」との結論を出しました。しかしその一方、池田議員の回答によって、自民党(当時)議員に課せられたノルマとしての党員確保、維新の会のパーティー券、後援会行事の経費などに幼稚園のお金が流れていたことが明らかになりました。これらは、大阪府が「不適切支出」として、前理事長に対して是正指導を行ったものです。

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