自治体議員立憲ネットワーク研修の2日目は、朝6時に県議会議事堂前に集合。バスにて、米軍ヘリパッド建設に地元住民が激しい抵抗をしている東村江や、辺野古埋め立て反対運動が展開されている現地に向かいました。
高江で工事現場の前に到着したのは、午前9時。バスを降りると待機していた機動隊が動き出して、座り込んでいる住民たちを抱えて排除し始めました。近づこうとする私たちも若い機動隊員たちが腕や体を捕まえて押し出します。そのような実力行使をする理由を尋ねても、警察官の誰もが一切答えません。まさに、昨日、大城准教授から聞いた「警察の介入」です。大城さんは、「警察は、“正しき・弱き(市民・要救護者)を助け、悪しき・強き(犯罪・暴力)を挫く”という社会正義の実現を求める市民感情を充たしてきたからこそ市民の信頼が得られた。しかし、辺野古や高江での警察活動は市民いびりで、民意をないがしろする政府の活動へのへつらいに見える」と指摘しました。
「土人」「シナ人」発言の根底もここにあるのだと実感しながら、10時半頃に高江を離れて辺野古へ。午後2時すぎに那覇に戻り、夕方の航空便で帰宅。少し疲れましたが、大いに学んだ3日間でした。
午前中、那覇市内にある「対馬丸記念館」と「不屈館」を見学。前者は、沖縄から本土への疎開船が撃沈されて多数の学童らが犠牲になった事件を記録。また後者は、米軍治政下から抵抗運動を続けた瀬長亀次郎さん(那覇市長・衆院議員)の遺品や関係資料を展示しています。
午後からは、「自治体議員立憲ネットワーク2016秋期研修イン沖縄」に参加。まず、元沖縄タイムス記者の屋良朝博さんが「辺野古は『唯一の解決策』か…問われる政治の決断」と題して講演。続く、名桜大学上席准教授の大城渡さんによる講演「機動隊活動問題への法的アプローチ…警察行政の根幹を問う」は、警察や公安委員会の歴史的沿革や市民と警察の関係について考察するもので、まさに沖縄での警察活動の根幹を問うものでした。
最後に、「これからの沖縄」とのテーマで講演した翁長雄志知事は、「辺野古は、日本の地方自治と民主主義の問題だ」と述べ、「沖縄は基地で食べているという誤解がある。無理解・無関心が原因だ。基地関連収入は県民生産額の5%以下になり、観光収入はその3倍。情報通信産業などを合わせての経済発展と、平和の緩衝地帯を目指したい」と語りました。なお、夜は参加者による交流会です。