《2017.5.12》
(1858)

※5月11日以前の日記は、前ページに掲載

月12日(木)東京は今日も夏日となり、千代田区は27.2℃でした。堺に戻ると雨です。
昨日の新聞報道によると、共謀罪をめぐる国会審議が大きなヤマ場に来ているようです。今日は国会でその状況を調べてみようと思っていたところ、菅直人事務所から連絡が入り、関連法案を審議する衆議院の法務委員会が開かれることになったとのこと。
9時45分に議員会館の菅事務所を訪ね、居合わせた菅さんと30分ほど意見交換。10時45分から始まる野党の質問を傍聴するため、衆院の傍聴受付へ。注目の委員会だったためか傍聴希望者が多く、最初はモニター傍聴席で待機。その後30分〜40分の入れ替えを繰り返しながら、5時20分に閉会されるまで傍聴を続けました。
質問者は民進党・山尾志桜里、逢坂誠二、階猛、枝野幸男、共産党・畑野君枝、藤野保史の各議員。それぞれ法案の矛盾や問題点を突いていましたが、答える金田法相や岸外務副大臣は官僚の助けを借りて的外れ答弁の繰り返し。数を驕る自民党は「制限されている発言時間が終わるのを待つだけ」という態度でした。

●政権に尻尾振る?維新の修正合意
質問者の最後は、維新の会の松浪健太議員。同議員は、質問を終えてから、自民、公明、維新による修正案について説明しましたが、修正内容は維新が主張していた「取り調べの可視化」を検討することを附則に盛り込むという程度のもの。このような維新の対応は、「与党による強行採決」という批判をかわしたい自民党に“貸し”を作り、安倍政権との親密さを増すことが目的だろうと察するほかありません。
●「共謀罪廃案」を主張する民進党
次いで、民進党の逢坂議員が、同党と自由党が共同提案した「組織的犯罪処罰法改正案」の趣旨説明をしました。逢坂議員の発言内容は、民進党のホームページに次のように要約されています。「政府が提出しているいわゆる『共謀罪』法案に対しては、多くの国民が不安を感じ、国民的な理解が得られているとは到底言えない状況であり、断じて賛成することはできない。そもそもTOC条約(国連組織犯罪防止条約)は、包括的な『共謀罪』など創設せずとも締結することが可能であり、さまざまな問題をはらむいわゆる『共謀罪』法案は直ちに廃案とし、早急にTOC条約を締結すべきものと考えている」。「組織的犯罪対策については、われわれとしても非常に重要であると考えている。わが国における最近の組織的な犯罪の実情等に鑑みると、一定の犯罪類型については、予備の段階から処罰することが国民的な合意となっているものと考え、この法律案を提出することとした」。
●田原総一郎さんの指摘
ところで、ジャーナリストの田原総一郎さんが朝日新聞のインタービューで、「安倍晋三首相は共謀罪について『一般人には全く関係ない』と強調するが、同じ言いぶりで始まったのが、治安維持法だった」と語っています。そして、「ジャーナリズムの存在意義は波風を立てることだと思っている。いまはその逆。だから、今こそ言論の自由を体をはって守る時。安倍首相にはこう問いたい。『共謀罪はどこまで国民のプライバシーに入り込むのか』、『自民党の誰もがあなたのたいこ持ちになっている。危険ではないのか』と主張。いま、「テロ防止」に名を借りた共謀罪の強行成立が企てられていますが、私自身も国民の一人として見過ごすことはできません。

「アクション日記」月別インデックスへ