写真は今日の百条委員会開会前の会場風景です。5日の竹山前市長の場合と異なって証人の撮影やインターネット中継を行わないので、証人席と補佐人席は傍聴席に背を向ける位置に設けています。もっとも、出頭を求めた市長選の出納責任者(阪本圭氏)は姿を見せず、証人尋問は中止となりました。また、その後の百条委員会では、竹山、阪本両氏の不出頭についての対応を協議。両氏に対して再出頭請求をすることを決定しました。
●竹山氏の説明責任/検察捜査と百条委員会について
私はその議論の際、まず何よりも、竹山前市長が辞職にあたって「一生かかっても市民に説明する」と公言したこと、「市民目線」を掲げて当選し在職中にもしばしば口にしていたことなどを挙げ、「同氏のプライドにかけても出頭・証言を期待する」と発言しました。
また、5日不出頭の折のNHKニュースで、竹山氏の代理人弁護士が「検察の捜査が行われていること」を不出頭理由の一つとして説明していると報じられたことに着目した問題提起をしました。私たちが参考にしている100条調査に関する解説書などには、「検察権との関係による限界」とか、「検察庁の調査中のものや公判中の事件に対し、議会側が調査を中止する考えがあり、その例は国会にある」などの記述があります。従って、再出頭を求めるに当たっては、これらの視点からの検討にも迫られるのではないかと思い始めたのです。
●再出頭日をめぐる委員協議での議論
実は、5日の百条委員会閉会後の委員協議の席で、委員長(維新)は「再出頭日を12月24日と25日にしたい」との考えを示しました。これに対して私は、「少なくとも竹山氏の代理人弁護士が提出している陳情書に市議会の回答書を届けた後にすべきだ」と発言。多くの委員も同意した結果、1月22日(水)竹山氏、1月30日(木)阪本氏の再尋問日程がまとまっています。もしかしたらそれまでに検察捜査が終わる可能性もあるので、私もあえての異論を控えました。
ただ、今日の委員会では副委員長(維新)が、「検察の捜査対象(政治資金法違反)と異なる公職選挙法違反について調査しているのだから、粛々と進めるべきだ」と発言。しかし、検察捜査が公選法に及ぶ可能性も充分あります。「粛々と進める」との言葉の裏に、「正当理由のない不出頭」を口実に「議会の告発」で幕引きする意図があるのではないかとの疑念も湧いてきます。そこで、「百条委員会の設置目的はあくまで真相究明にある。政敵を刑事告発するという政治目的で事を運ぶのは如何なものか」と副委員長の発言に釘を刺しました。
なお、今日は委員長から「竹山氏の証言は百条委員会の調査を進める上で重要」との発言もありました。まさにその通りです。竹山証言を抜きにして真相の究明に迫ることはできません。私たちは、その責務を負うことを重ねて自覚したいと思います。