2017年11月28日
堺市長 竹山修身様
                                      堺市議会議員 長谷川俊英

                 議員報酬の一部受領辞退について

私は、堺市議会議員の議員報酬等に関する条例(以下、「条例」という。)別表の規定に基づき支給される議員報酬について、次のとおりその一部の受け取りを辞退します。

1.受け取り辞退額
 条例別表の規定に基づき支給される議員報酬の月額の税引き後の手取り額と、同表に規定する議員報酬の月額からその100分の20に相当する額を減じた額を支給される場合の税引き後の手取り額との差額。なお、辞退期間は、2018年1月支給分から、堺市議会が議員報酬の削減を可決するまで、又は現任期の終了までとする。

2.受け取り辞退の理由等
(1)竹山市長は、昨日の本会議に自らの給与の50%カットなどを提案し、市議会はこれを委員会付託すら省略して可決した。しかし、市長の提案は副市長などへの支給額との逆転現象を生じ、また、特別職報酬等審議会の答申内容にも悖るものである。従って、私は慎重な審議を経ずに可決することに反対した。
(2)市長は前任期においても給与20%減を実行し、堺市議会も議員の前任期後半において議員報酬5%減を実行していた。然るに、現任期に入ってからは1円の議員報酬減も認めないという事態が続いている。
(3)他方、大阪維新の会堺市議会議員団に所属する議員からは、議員報酬20%減の提案がなされ、その都度、私は各会派間の調整により実現可能な議員報酬削減案をまとめることを主張してきた。しかし、昨日の本会議においても、議案の委員会付託すら省略して即時に否決する道を、反対会派だけでなく提案者も選択した。
(4)現在、大阪府内において、人口規模が堺市よりも格段に大きい大阪市、大阪府の各議会議員の議員報酬額よりも堺市議会議員の議員報酬が高額に位置するという事態が続いている。竹山市長の給与50%減を認めた堺市議会議員が、これらの事態に直面しながら自らの議員報酬に手を付けないことは、堺市民の理解を得られることではないと考える。
(5)そこで私は、否決前提で提出することへの疑問はあるものの、大阪維新の会議員の提案に賛成することとした。また、議員報酬の削減は、議員自らがその決意によって条例を改正し、実行するものであるから、「20%削減の実施」に賛成した決意の証として、当該議案に基づいて議員報酬の支給額の一部の受け取りを辞退することとした。
(6)ちなみに、私はかつて、議員報酬の任期中のお手盛りアップに反対して報酬の一部の請求権を放棄し、または受領拒否を行った。さらに、出席費用弁償の廃止を主張するに当たってもその受領を拒否した。さらに、現在は宿泊費の一部を宴会経費に回すような出張旅費制度の見直しを求め、夕食代分などの受け取りを辞退している。市職員の旅費が実費弁償を基本として支給されているのに、特別職の旅費制度がルーズであることにも市民の批判がある。この点においての改革も進められよう、併せて要望する。
                                                    以 上