《2004.5.1〜5.3》
(160)
5月1日(土)メーデー。昨秋、大泉緑地で拾ったドングリたちが芽を出して育っています。
ここ3年余りお付き合いをさせていただいている、美原町の木材団地地区会(自治会)で、役員によるお金の使い込み事件が発生しました。もともと、元区長による不正支出を調査・追及してきたなかでのこと。残念でなりません。
とりわけ、丹念な調査活動で地区会の再建に当たってきた現区長=坂田正子さんにとっては、大きな衝撃です。坂田さんは、合併問題をめぐって町長や町議会のリコール運動にも取り組んでいる人。次々に出てくる難問にも、ひるまず真摯に向かっていく粘り強さに、舌を巻きます。
5月2日(日)風に泳ぐ鯉のぼりが、青い空に鮮やか。子どもの日までの長い連休です。
美原町での町長・議会のリコール運動では、若いお母さんたちの参加が目立つようです。住民の思いを顧みない議会や町長の政治姿勢に対して、子育ての立場から率直な疑問を投げかけています。そんな動きに危機感を募らせてか、このところ議員たちによる露骨な「署名妨害」のビラや文書が出回っているとか…。「ご存じですか?署名の怖さ(中略)署名した事実は勿論、住所・氏名・生年月日まで、全く知らない人に見られますよ。あなたのプライバシーは大丈夫ですか?」。「署名簿は誰でも見ることができるため(中略)個人情報が流れてしまいます。それを分かって署名されましたか?」。「プライバシー」という言葉を借りての卑劣な脅しや、まるで選管が署名簿の横流しでもしそうな記述が、この町では許されるのでしょうか。地方自治法が保障する「直接請求」という住民の権利を、脅迫によって妨害するこんな議員たちが、「在任特例」で堺市議になろうとしていることを、堺市民の皆さんにぜひお伝えしたい。
5月3日(月)憲法記念日です。「下り坂」と言われた天気は、夕方まで保ちました。
憲法の理念、「主権在民」を実現しようとしている美原町の住民運動を見てみようと、この町を訪ねました。何人もの住民の皆さんが、個人的な利益を求めることなく、ひたすら各戸を回って署名集めをしている姿は感動的です。「どうせできない」と侮っていた運動の進展に恐れを抱いて、保身活動に精を出す議員や町長とは大違い。住民の思いを踏みにじってきた自分たちの行いを棚上げして、「筋違いのリコール運動」と言う議員の主張は、失笑すらを買っています。町の人々からは、「やっぱり自分のことを考えての合併や」、「ふだん何もせえへんのに、クビになりかけたら、あわててビラくばっとる」などの声を聞きました。
しかし、昨日、一部をご紹介した議員のビラが一斉に投げ込まれた地域もあって、「署名妨害」は組織的になってきました。また、地域の顔役の名前を連ね、新聞折り込みで配った「美原町の未来を考える会」のビラには、「署名簿は誰でも閲覧できますので、誰が署名したか確認されることもあります」との記述もあります。「署名する人を監視して、“仕返し”をしてやるぞ」とでも言うのでしょうか。議員たちのビラでは「プライバシーが侵されますよ」と書くなど、この町には住民への“脅し”が横行し始めました。「署名をするな」、「署名は取り消せる」…脅迫を用いてのリコール署名の妨害が行われているのです。
民主主義や住民自治の原理が通じない人たちとの「協議」で、合併論議を進めてきた堺市の責任も問われます。その堺市では、5月10日(月)に総務委員会を開き、直接請求による「住民投票条例」と「合併関連議案」を審議。続いて本会議での採決が予定されています。