10月27日(水)慶州からソウルへ、韓国国鉄「セマウル号」で4時間40分の旅。
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《2004.10.27〜28》
10月28日(木)地下鉄、バスを乗り継いで、竜仁市の「韓国民俗村」を見学。
朝8時5分に慶州駅を出る特急列車で、ソウルに向かいました。東大邸から新幹線(KTX)にすれば3時間余りですが、各地の町並みを見たいと思って在来線を利用。車中で隣席の老夫婦にアメを2粒差し上げたら、大きな柿が2個返ってきました。ソウルの第一印象は「ここは東京…」。初訪問の韓国がこの都市から始まっていたら、この国に違ったイメージを抱いたかもしれません。東京23区よりも人口の多いソウル特別市は、まさに大都会でした。
荷物をホテルに運びこんでから、やはり歩いてまちに出ました。ソウル市庁近くにあるJAL支店前では、新潟県中越地震のための救援募金の活動中。参加者の中に布施辰治弁護士の活動を称える研究者がいましたが、布施弁護士は、植民地時代に在日韓国人の弁護を引き受け、力を尽くした人です。
夕刻、息子の友人・園田夏香さんがホテルに来て、梨泰院や仁寺洞を案内してくれました。夏香さんも日本語教師。ハングル語は、ソウルの大学で2年間学んだそうです。
ところで韓国では、昨年2月、大邸市の地下鉄火災で196人の死者を出し、大きな問題となりました。このため、ソウルの地下鉄は不燃性の素材に改装中で、写真の座席も金属製。つり革も金属製コイルに、車内広告は中吊りポスターからテレビ様のものに変えられているようです。
私の場合、外国旅行の主な目的は、その国の人々とふれ合い、歴史や文化に学ぶこと。「韓半島と歴史をともにしてきた古い町」というキャッチフレーズで文化遺産を守ろうとしている竜仁市の「韓国民俗村」は、どうしても行ってみたかった所です。ソウルの中心部から地下鉄・バスで片道2時間近くかかり、日本人よりも韓国人観光客が多いように感じました。また、幼稚園から小中高校生まで、子どもたちが遠足でやって来るようです。
案内してくれた柳ハンナさん(下写真の左)も小学校時代に来たことがある…とのこと。ハンナさんは、京都教育大学に留学経験があり、在日中に私の息子と同じ下宿に住んでいた韓国人留学生たちを通じて知り合った仲間だとか…。いまは通訳や翻訳の仕事をされていて、きれいな日本語を話し、豊富な知識を持った女性です。
ともあれ、民俗村には各種の伝統家屋が日常的に使っているかのように保存されいます。しばしば時代劇の舞台ともなっているようで、この日もKBSテレビのロケが行われていました。また、伝統的婚礼儀式や農楽、放浪芸人によって技が伝授されたという綱渡りや板飛びなどの演技が披露され、見学者を楽しませています。
▲ソウルでの新潟地震の救援募金活動。
女性たちは上品な日本語で語りかけ。
▼火災事故に備える地下鉄の金属座席。
お尻の痛さをがまんして座りました。