堺市の監査委員やその事務局が、機能不全に陥っています。昨日、住民監査請求の請求者に通知した「監査結果」に誤りがあって、今日、その「修正」を通知するという前代未聞の事件が起こりました。まったく前例をみない異例の措置で、果たしてこのような行為が法的な効力を持つのかどうかさえ疑問です。この監査請求は、「高岡名誉顧問(前・美原町長)等への報酬支給が違法である」として市民32人が起こしたもので、
昨日の朝日新聞夕刊の記事にも紹介されています。実は、その監査請求書にはまったく見当たらない「請求者の主張」が、監査委員たちの手で捏造され、監査結果の文書に「請求の趣旨」として盛り込まれていたのです。昨日の本会議終了後、請求者のひとりである田中丈悦議員が監査結果を読んで気付き、監査委員事務局に説明を求める場に立ち会いました。
監査担当課長や事務局長の説明によれば、担当職員(2人)が原案文書を作り、課長、次長、事務局長が点検した上で、3人の監査委員が読んで完成した文書だそうです。合計8人もの責任ある立場の人たちが、誰ひとり異議を唱えることなく請求内容をねじ曲げているのですから、私はあえて「捏造」と評価しました。監査委員の皆さんがこの評価に異論があるなら、自らが「ほうんとうにきちんと監査請求書を読み」、また「自分の頭で監査内容について考えたのか」、反省すべきでしょう。非常勤監査委員の報酬は月額15万2千円。議員の監査委員には月額6万6千円を議員報酬(78万円)に加算して84万6千円が支給されています。さらに期末手当(ボーナス)も別支給。監査委員の仕事についての「監査」が必要です。
ところで、木原市長の再選出馬について、今朝の朝刊各紙が報じています。いちばん大きなスペースを割いた読売新聞の記事には、次のような文章もありました。
▼市議会与党会派は「可もなく、不可もなく」との評価でほぼ一致している。▼木原氏支持の地元経済団体の幹部がこぼした。「本当は、政令市にふさわしい清新な人が……」
どうやら、木原氏を推す人たちの間でも、「最良の候補者」とはなっていないようです。本会議終了後、与党会派の控室を回っていた市長の表情がいまひとつさえなかったのは、そんな気配を感じてのことでしょうか…。
帝塚山大学東生駒キャンパスで催された「市民の森ゼミナール」に、議会改革コースのパネラーとして出席しました。このコースの第1部は、三重県議会の三谷哲央副議長による同議会の改革実践のお話し。第2部は、「分権時代の議会活動を探る」とのテーマで、私の他、奈良県川西町の元町議・宮崎恒子さん、同志社大学教授の新川達郎さんがパネリスト。自治分権ジャーナリストの会の浅野詠子さんがコーディネーターを務められました。奈良市で議会解散や市長辞職など市政混乱が見られるためか、参加者の数がいつもより多かったそうです。
また、およそ80人ほどの参加者の中に、わざわざ栃木県から来て下さった宇都宮市議の西房美さんや矢板市議の宮沢昭夫さんの姿が見えました。他にも、相生市議の中山英治さん、生駒市議の井上清さん、天理市議の松井真理子さんなど、都市政治研究所のメンバーが参加。ゼミナールが終わってから、西さん、宮沢さん、松井さんらと共に天理市へ。市長選に向けてのマニフェスト作りに取り組んでいる諸井英二さんの集会に寄せていただきました。