新型コロナワクチンによる副反応について、各医療機関からの報告書が厚労省に提出され、堺市民分の170件が堺市にも回付されています。その内容を調べて、気になったいくつかの事例を大綱質疑で示し、昨日の健康福祉委員会で改めて質しました。
15歳の女性が1回目接種後に心機能低下で人工呼吸器の管理下に置かれ、意識障害も発生。報告書には「未回復」と記されています。当時中学生だった思われるこの人は、現在18歳。回復して進学や就職ができたのでしょうか。
また、22歳の女性は3回目接種で全身倦怠・認知機能障害が起こり、大学院への通学ができなくなりました。その後、「後遺症」を乗り越え、接種前の生活に戻られたでしょうか。
ほかにも、79歳男性の主治医から「接種前まで快適な生活を送られていた。13年間診ているがこれほどの悪化は初めて」の意見が書き加えられた報告書がありました。「症状の概要」の部分はほとんど黒塗りで隠されていますが、「症状の程度」は重く、「未回復」です。
報告書に目を通していて、これらの方々の現状がとても心配になりました。また、いずれの方からも「健康被害救済制度」に基づく申請が出されいないのは、どうしてでしょうか。
私の質問に、市当局は「把握できていない」と答弁。これまでなおざりにしているのは驚くべきことですが、大綱質疑では「医師会や報告書提出医療機関の協力を得て、対象者の把握に努める」とのことでした。それだけでは生活状況などまで知ることはできません。昨日の健康福祉委員会でさらに質問し、170件の当事者個々に対しての調査も進めることを確認しました。
ちなみに、副反応疑い報告170件のうち、健康被害救済の申請をしたのは僅かに3人だけ。未申請の理由も掌握し、対応すべきです。