長谷川俊英14年の市会議員活動 (11ページ)
まだまだあった学校での危険…アスベスト、PCB、洗体槽、竹刀事故
●小・中学校の校舎にアスベスト(発ガン性物資)
主に天井部分に断熱材として吹き付ける建築資材の石綿(アスベスト)の発ガン性が問題になった。堺市内の公共施設での使用状況を市教委や建築課で質してみた。市教委は、市立の幼稚園、小・中・高校計150校園を対象とする立ち入り調査を行い、「7つの小・中学校の校舎で使われていた」と報告があった。建築課の調査では、福祉センターの機械室、下水道処理場のポンプ室などで見つかり、清掃工場でも使われている可能性があるという。もちろん、早急に防護措置をとるように求め、子どもたちの安全にかかわる学校関係の密封工事が直ちに実施された。また、市教委は、理科教材として各校に保管していた実験用金網などのアスベストも回収した。(1987.9)
●蛍光灯コンデンサー破裂…児童の顔にPCB液
所用である小学校を訪ねた折り、校長先生から「授業中の教室で、老朽化した蛍光灯のコンデンサーが破裂して、液体が児童13人の顔や手足に飛び散った」という話を聞いた。液体は、絶縁効果をあげるためのPCB(ポリ塩化ビフェニール)で有害物質。このときは理科の実験中で、担当教員がすぐにせっけん洗浄させて事なきを得た。市教委などの調査によると、危険性のある1972年以前製造の蛍光灯が、市内87校に1万3千基余り残っているという。交換費用は2億2千万円だったが、次年度予算に計上して実施することを求め、実現した。(1987.12)
●小・中学校の35%が廃止通達を無視…学校プールで洗体槽(腰洗い場)
皮膚への刺激が強いなどの理由で、文部省が「廃止通達」を出していた学校プールの洗体槽について、その実施状況を調べてみた。なんと、小学校90校中の37校(41%)と中学校39校中の8校(21%)が、通達を無視して実施していた。全学校では35%になる。洗体槽での塩素消毒は昭和30年代から各地で義務づけられたが、アレルギー体質の児童や生徒が皮膚炎を起こしたり、目に入って痛みを訴えたりするケースが相次いだ。プール濾過装置が導入されたこともあり、厚生省も「シャワーで十分」との見解を示したため、文部省が廃止通達を出していた。議会での指摘に、市教委は「通達が不徹底だった」と平謝り。建設中のプールに予定していた洗体槽の設計変更も約束した。(1992.9)
●剣道練習中、カーボン竹刀が面にプスリ…中1生が顔にケガ
剣道をする私にとっては他人事ではないのだが、ある中学校で剣道部の夏休み練習中に、3年生が突き出した竹刀の先端部が、対戦相手の1年生の防具「面」の枠の間から入り込んで当たり、左目の付け根付近に2週間のけがを負った。この竹刀はカーボン製で、先端部には塩化ビニールがはめてあり直径24ミリ。「面」の枠はジュラルミン製で、竹刀が入り込んだのは14本ある枠のうち、上から6本目と7本目の間。事故後、通常の間隔より1.4ミリ広い16.5ミリに広がっていた。竹刀が突き当たった拍子に枠が瞬間的に広がった模様で、全日本剣道連盟に報告するなど、適切に処置することを求めた。(1989.9)
(次ページにつづく)
●14年の市会議員活動・目次へ