《2009.12.16》
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※12月15日以前の日記は、前ページに掲載
12月16日(水)このところ毎日、「今冬いちばんの寒さ」。どんどん厳冬期に向かいます。
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今日は、私の所属する建設委員会です。午前中の2時間、市長に出席を求めて7人の委員が質問しましたが、1人あたりの持ち時間は答弁を含めて17分です。私は、阪堺線の存続対策、指定管理者制度、市長の市民対応や議会答弁の姿勢をテーマに取り上げて議論。阪堺線の存続を願う市民グループが催した「未来をつくるチンチン電車展」を見学したり、議会でも自分の言葉で積極的に答弁する市長を「評価する」と述べる一方、「はぐらかし答弁をやめるように…」と注文を付けました。
市長退席後も私の質疑は続き、阪堺線の存続・活性化をめざす取り組み、阪神高速大和川線の工事ストップと工法変更の検討状況などについて質問。また、指定管理者の指定についての議案に関する質疑を行いました。
ところで、建設委員会に付託された議案のうちの2つに、旧与党会派が結束して反対。これまで全議案の「一括採決」だった先例を変更し、「分割採決」とする異常事態となりました。
●駅前自転車駐車場の指定管理者
旧与党会派がまずこだわったのは、駅前自転車置き場の管理を「委託」方式から「指定管理者」に変え、併せて違法駐輪対策も行わせるための議案です。すでに新聞でも報道されましたが、議会審議のための資料提供を市当局が拒むという事態に対しては私も抗議し、改めさせました。それでも旧与党会派は、「受託業者の選定方法が適正ではない」として、この議案に反対。共産党委員もこれに追随しました。
しかし、私が自分の質疑で選定経過を点検したところ、「不適正だ」と断定できる根拠は何もありません。また、選定結果についても、木原市長時代に定めた「指定管理者ガイドライン」の規定に基づいて選定委員が選任され、その委員全員が合意して決定されています。
確かに、この議案が可決された場合、駐輪場の管理はこれまで担ってきた(社)堺市シルバー人材センターの手から離れることになり、私もいささか戸惑いを覚えます。とはいえ、公募という競争原理を基本とする指定管理者制度に則せば、手続きに瑕疵がなく、選定結果に具体的な過ちを指摘できないなら、議会としてはその議案を認めざるをえないと、私は主張しました。なお、高齢市民の雇用問題は、新しく指定管理者となった業者との間で調整や協定を行って継続することを、市当局は考えていたようです。
●LRT工事予算(9億円余)の減額補正予算
旧与党会派が、今議会に提案された議案でいちばんこだわったのは、木原市長が市民の意向をわきまえずに計上していた堺東駅〜堺駅間のLRT着工予算を、新市長が削減しようとしたことです。各会派を代表して公明党委員が述べた反対理由は、「議会に説明なく、議論を経ず」ということでした。もともと私は、「市民合意も得ていないのに、着工予算を組むことは認められない」と計上に反対した立場です。市長選で最大の争点となり、「LRTいらん」を旗印に掲げた竹山市長の当選で民意も定まっており、この議案にも賛成する旨を討論で述べました。ちなみに、私のほか、共産党委員も「賛成」でした。
●新市長誕生でがらりと変わった議会模様
結局、これら2つの議案はいずれも否決されました。私が賛成して多数会派が反対する…という現象は、木原市長時代とまったく逆です。木原前市長の「与党」としては、木原氏を打ち破って当選した新市長への反目を共通項として繋がらざるを得ないのでしょうか。「木原与党」として裁判所が違法判決を下すような議案にまで賛成したという過ちを、今度は「竹山野党」という立場にこだわって犯していると思えてなりません。