3月25日(木)夕方近くまで残った雨は、冬将軍も呼び戻したようです。
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《2010.3.25〜26》
所用があって、議会運営委員会の傍聴は1時間あまり遅れれて入室。ただし、従軍慰安婦問題に関する決議をめぐる午前中の議論が長引いた模様で、最終本会議(29日)の議事運営などの協議は午後になりました。
さて、その午後からの議運に、自民党市民クラブが「渉外調整担当参与の任用に関する要望決議」(案)を提出。内容は、市長の情実人事を批判し、竹山後援会の事務局長だった田中利幸氏の参与としての任用を3月31日で終わらせる…というものです。
●市長が態度変更…「4月1日以降、田中参与の任用更新はしない」
決議案を各会派が持ち帰って検討するための休憩中に、ハプニング起きました。竹山市長から、「新年度における田中氏の任用はしないから、決議案は取り下げてほしい」という意向が、議運委員長に伝えられたのです。昨日の予算委員会総括質疑の際、私の最後の質問への答弁で感じた“気配”は当たっていました。もちろん、決議をする必要はなくなりました。
とは言え、竹山市長の市政運営について、あらためて考えさせられることがあります。どうして、方針転換のタイミングがこんなに遅れるのでしょうか。決議案提出の準備を始めた議会の動きは伝わっていたはずです。昨日のうちに決断していたら、決議案が出てくることもなかったでしょう。それに、副市長の座に着けようと試みてしくじった大植潔氏(三国丘高校同級生)といい、今回の田中利幸氏(府議会事務局時代の部下)といい、友人や身内にしか起用する人材を見つけることができない市長の人事手法も、いささか不安です。
3月26日(金)朝、事務所出発時は4℃。予期しなかった冷たい風や小雨もありました。
地下鉄・北花田駅@A出入口での議会報告では、情実人事をめぐる市長の態度変更を掲載した「速報版」を挟み込んだ「議員活動報告」を配りました。寒い朝にもかかわらず、受け取って下さった部数は前回よりも2割以上増えています。また、夕方は堺東駅前に立つつもりだったのですが、政党の街頭宣伝活動とかち合ったので遠慮しました。
●27年かかった…政治倫理条例に基づく資産報告書「記入の手引き」の改正!!
ところで、昨日の議会運営委員会では、私が1983年以来ずっと主張し続けてきたことが、やっと実現することになりました。それは、市民の直接請求運動で制定された「政治倫理条例」で、市長と議員に提出が義務づけられている資産報告書の記入方法です。事務局が作成した「記入の手引き」に、議員報酬などは「給与所得控除後の金額」を記入するように指示していたため、実際の報酬額より少なく記入されていたのです。私は、「市民を欺くような記入方法はやめるべきだ」と主張し、自分の資産報告書には、ずっと実際の額を書き続けてきました。また、資産報告書を審査する倫理調査会委員になった折には、「是正すべきだ」と意見書に盛り込みました。にもかかわらず、大方の議員たちがこれを拒んできたため、記入の手引きの改正ができなかったのです。
●政令指定都市になって、矛盾が露呈
ところが、堺市が政令指定都市となった折、議員も「国会議員資産公開法」に基づく資産公開の義務も負うことになりました。同法によって提出が必要な「所得報告」と、記入の手引きによる「収入報告」の金額が整合しないため、最近の倫理調査会からも指摘があったようです。やむなく、事務局が記入の手引きの改正を提案し、議会運営委員会で「了承」という運びになりました。今年5月末に提出する報告書から是正されることになりました。とは言え、日本で最初に制定された堺市政治倫理条例には、まだまだ改正が必要な部分があるのです。