《2010.3.27〜28》
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3月27日(土)昼過ぎまでいいお天気でしたが、気温は上がらず寒い日でした。
突然、思いもよらない訃報が届きました。元・八尾市助役で、都市政治研究所の顧問を務めていただいていた森田桂司さんが亡くなられました。森田さんは、自治体学会の代表運営委員としても活躍され、しばしばご参加下さった自治体議員勉強会でも貴重なアドバイスをいただいた方。右の写真は、
一昨年8月17日、滋賀県知事・嘉田由紀子さんのお話を伺った後のレセプション会場でのスナップです。今年も、
1月17日、生駒市長選挙の出発式でお目にかかっており、ご他界を信じられません。
通夜式は明日(28日)午後7時〜。お葬式は明後日(29日)正午〜。いずれも、八尾市役所近くにある「
八光殿・八尾中央」で執り行われます。謹んでお悔やみ申し上げます。
なお、今日は、毎年お招きいただいているカバンメーカーの社員家族販売会へ。事務所に戻って、印刷機の修理を手伝いました。
3月28日(日)あちこちに、五〜六部咲きの桜を見ました。花冷えの日が続きます。
印刷機の修理は、かなり難儀な仕事だったようです。今日の昼過ぎにようやく直ったので、「議会速報」の印刷にかかりましたが、6千部ほど刷ったところで、またトラブルが発生。あきらめて、森田さんの通夜式が営まれる八尾市に向かいました。
森田桂司さんは、1936年生まれ。1956年に八尾市役所に就職し、同時に関西大学二部(夜間部)法学部に入学。学生運動や組合運動にも携わった後、八尾市のいくつかの要職を歴任され、1990年から助役を2期。退職後は、自治体学会代表運営委員なども務められた方です。私は、学生時代からお世話になっています。
また、後に堺市長となる幡谷豪男氏が八尾市で助役をされていたころは、その下で仕事をされたというご縁もあったようで、幡谷氏が堺市の助役に就任された折、森田さんはわざわざ堺まで足を運んでこられて、私に「元上司をよろしく頼む」とおっしゃるのです。それほど、他人を気遣う人でした。今夜は、その幡谷氏も参列されていました。
●残された「地域民主主義」三部作
なお、森田さんは、若いころからの運動経験や仕事を通じて、長年培ってこられた「地域民主主義」論を、3冊の本にまとめています。「地域に源流を求めて」(2003年刊)、「地域から民主主義の再生を」(2006年刊)、「地域から民主主義の熟成を」(2009年刊)。
また、関西大学二部の「社会科学研究会」で活動した学生たちが、卒業後も集い研鑽している「天六社友会」というグループがあって、森田さんはその現会長でもあったとか。同会の会誌「裸想」29号(2010年2月)の巻頭言は、森田さんの絶筆だったかもしれません。「政権選択選挙の成立と転換期における市民社会」と題するその一文は、次のように結ばれています。
「・・・その意味で新政権が国民のために仕事をするよう、市民社会の監視とチェック・提言は、これまで以上に重要と考えられると同時に、今回の『政権選択』選挙は、わが国の政治の再生にとっても、重要な歴史的意義を有する政治的な経験であったといえる。」
●早すぎるご逝去
ご子息から伺ったところによると、25日のご自宅での夕食を普段どおりに終えられた後、胃静脈瘤の破裂が原因となり、救急搬送による治療も及ばず、24時間後に永眠されたそうです。誰にも信じられないような急なお別れでした。心からご冥福を祈ります。