《2019.12.21》
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※12月20日以前の日記は、前ページに掲載

●提案市長を裏切り、妨害する大阪維新の会
私の場合は、通常、自宅最寄りの「新金岡駅」を利用します。余分な税金支出を避けるために、2016年の熊本視察以来、同駅からの運賃を超える旅費の支給を断っています。このことを、維新議員は「長谷川一人だけの勝手な考え」と非難したのです。
もっとも、旅費計算の起点をどこにするかは「旅費条例」とは無関係なこと。ちなみに、市職員(市長らを含む)については、「旅費支給要綱」に「原則として出発地」と定められていて、自宅出発の場合はその「最寄り駅」です。議員の出発地は慣行で「市役所」となっているのですが、もし新ルールを策定するとしても、市長が提案した改正条例案に影響は与えることはまったくありません。また、ルール内容がまとまるまでは、現行の慣行で運用するしかないのです。
そんな当たり前のことを無視して、公明案・維新案が並立していることを盾に「議論を進化させるための継続審査」という理屈を組み立て、自民、維新、公明、堺創志会の談合が成立したのでしょう。なお、11月26日の議運で私は、「旅費法詳解」という議会図書室所蔵の解説書に書かれた「旅費の原則」を紹介して、維新案に何の合理性もないことを指摘しています。
また、今回の市長提案は、市長、副市長、教育長、常勤監査委員の旅費の改正です。それを準用する条例に基づく議員の旅費のために、市長ら特別職の改正を遅らせるのはまったくの筋違い。大阪維新の会の振る舞いは、永藤市長の行政姿勢を妨害しているとさえ言えます。

議運委員長が改正旅費条例の施行日を来年4月にしたいと固執した理由は、1月と2月に視察旅行を実施予定の委員会があり、すでに実施済みの視察旅行に参加した議員との不公平が生じるとのことでした。しかし、総務財政委員会で提出した動議の趣旨説明では、このことに一言も触れません。さすがに、あまりにも「議員の身勝手」の論理では、他の会派の賛成を得られなかったのでしょう。
●条例とは無関係な「起点」論争
理由となったのは、11月26日に公明党と大阪維新の会が提出した集合・解散地点までの旅費計算の方法です。現行の計算方法では市役所を起点として、通常、堺東駅から集合場所までの運賃を支給。これは、大昔、議会専用のマイクバスがあって、駅や空港までの送迎を行っていた時代の名残です。
公明党が、自宅最寄り駅(バス停)と集合・解散地点の交通費支給に変えたいと提案。対抗する形で大阪維新の会が、市役所起点のままとして、自宅最寄り駅からの運賃が低額だったら、その額を支給するとの案を提出。
旅費の原則は「現実に必要とされた一切の旅行のために費用を弁償しうるもの」ですから、公明案に合理性があることは明白です。

12月21日(土)5.5℃~11。5℃。曇りがちでしたが、時折、陽射しもあって、穏やかな日。

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