《2020.3.13》
(2292)

※3月12日以前の日記は、前ページに掲載

月13日(金).0℃~16.0℃。新型コロナウイルスの感染拡大で、五輪延期が現実味。

予算委員会の最終日。今日は、これまで分科会と総括質疑で審議してきた来年度予算案の討論・採決です。討論の順序はくじで決めることになっていて、私は一番バッターでした。
●議会費の「費用弁償旅費」は賛否保留/その他の予算には賛成!
その討論で私が示した結論は、議会議員たちの出張旅費の部分を除き、永藤市長が就任後初めて編成した来年度予算案を認めるということでした。いくつか指摘すべきことはありますが、まずは市民の負託を得た市長の思いを尊重したいと思います。ただし、12月議会に市長が提出した旅費条例の改正を実現しない限り、私は来年度以降の議員たちの視察旅行に公費を支出することを認めないつもりです。3月23日に開会予定の総務財政委員会が旅費条例改正を可決するのを見届けられたら、最終本会議の予算案採決の際に賛成することを表明しました。
●財政調整基金を取り崩し、借金増大の予算案
ところで、提案された予算案によると、財政調整基金(貯金)を18億円取り崩し、市債(借金)残高が158億円増えています。社会保障費の増大などやむを得ない事情はありますが、過去の市長による財政運営を非難しながら、その時代に積み立てられてた財政調整基金を取り崩して使うという皮肉な結果が生じているのです。また、過去の市長選挙の折に永藤陣営が相手陣営を激しく攻撃した「借金増」が、まさにブーメランのように舞い戻っていることも指摘しました。
●実現した新施策にも、まだまだ改善が必要な不十分さ
私が以前から実現を求めて来た、がん検診の無償化、小学校図書館への司書配置、動物遺体の尊厳処理が新市政になって実現しました。ただ、司書配置の実態は文科省が示す基準にほど遠く、動物遺体処理の手数料もかなりの高額が予定されています。これらの改善を求め、併せて日本語指導員への謝礼の実質減額も再検討すべきだと主張しました。
●ICT(Information and Communication Technology=情報通信技術)導入について注文
市長が予算提案にあたって行った説明演説には、「ICT」という用語が3回登場しました。パソコンだけでなく、スマホや様々な形状のコンピュータを使った情報処理や通信技術を市政の各方面で活用して効率化しようとするもので、私は「永藤市長らしさ」が出ていると評しました。現代社会においてそれが果たす役割を否定するつもりはありませんが、情報漏洩や機器故障をはじめとする様々の「落とし穴」があることを指摘する専門家もいます。それに、「デジタル・ディバイド」(インターネットやパソコンによる情報技術の恩恵を受けることができる人とできない人の経済格差)も看過できません。これらのことに十分留意して運用に当たることを求めました。
●「堺グランドデザイン2040」と「堺財務戦略」
なお、予算編成にあたって市長が示した2つの「中長期ビジョン」は、大々的な記者発表にもかかわらず、記事にしたのはわずか2社だけ。「注目度が低いのではないか」と指摘しました。

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