《2020.3.23》
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※3月22日以前の日記は、前ページに掲載

月23日(月).5℃~16.5℃。昨日の暖かさからは、やや寒さが戻ったような気候です。

●他局連携が不十分な設計作業に注文
フェニーチェ堺の設計作業は、国連の障害者権利条約に基づいて国内法が整備される時期に進みました。なのに、建築法令を守ることだけが前提で、障害者の参加促進という観点が欠落しています。障害者施策を担当する部局も、当時、それを見過ごしてしまった結果です。今後の各種行政運営において、他局連携が図れるよう改善することを市長に求めました。
●「インクルーシブ劇場」の考え方
なお、「障害者文化芸術活動推進法」は、障害の有無にかかわらず、文化芸術を鑑賞・参加・創造することの保障、鑑賞機会を拡大するため、施設のバリアフリー化と共に、字幕、音声ガイド、手話などの提供を求めています。ビッグ・アイの鈴木京子さんも、その必要性を説かれました。
今日の議論で市当局は、障害者対応の改善策として「車いすスペースの増設も検討する」とも答えました。そこで、改良に当たって、電動車いすの充電や人工呼吸器のための電源設置、さらにタブレットなどでの字幕提供も考えること。さらに、「親子室」の活用などを通して、「インクルーシブ劇場」をめざして取り組むことなどを提案。
これらの議論を聞いていた永藤市長は、「今の時点で障害者の方々に何が必要かを検討し、すべての人々にわくわくしながら利用してもらえる施設にしたい」と答えました。

●「障害者文化芸術活動推進法」を知らなかった市長
今日の健康福祉委員会の質問テーマは、「本市における障害者施策とフェニーチェ堺の障害者対応及び設計について」。
冒頭、永藤市長に「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律」を知っているかと質問すると、「詳細は承知していない」との答弁。同法には、自治体が推進計画を策定するように努める義務が規定されている旨を告げ、ぜひ策定すべきだと提案しました。
●フェニーチェ堺の車いすスペースは法令・基準ぎりぎり
さて、大綱質疑で指摘したフェニーチェ堺の障害者対応を調べていて、車いす席がわずか12席なのが気になりました。国交省が示す設計標準は「総座席数の0.5%~1%以上」。2000席の大ホールは「0.6%」で、わずかに1ポイントだけのクリアです。
他市では、同じ年に開館した東大阪文化創造会館が「0.93%」、前年開館の札幌芸術劇場は「1.04%」で、両館とも2階や3階などにも車いすスペースがあります。これに比べ、フェニーチェ堺は1階だけ。障害者が好みの席を選択するための配慮も欠けています。

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