《2003.9.14〜16》
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9月14日(日) 残暑はいまだに続いていますが、ときおり“秋風”も感じます。
一昨日の市民環境産業委員会で取り上げた酪農団地の糞尿処理事件は、各方面に波紋を広げています。当然のことながら、自然保護を求める市民グループからは、環境保全に対する酪農組合の姿勢が問われることになるでしょう。また、糞尿混じりの水が流れ込んだ下流の住民の皆さんは、同組合や堺市の対応への不安を抱いています。
酪農団地がある「堺南部丘陵」は、里山的な自然環境が多く残されている地域である一方、かつては、ゴルフ場開発や当時の府知事後援会代表などが絡んだ土地疑惑の舞台にもなりました。その後、堺市が体験型農業公園
「ハーベストの丘」を設置し、休日には多くの市民で賑わっています。「東西道路」は、そのハーベストの丘への進入路として完成している750mを延長するもので、すでに475mを工事中です。これをさらに1,420m延伸する計画を「堺南部丘陵地域の活性化構想」に基づいて進めようとしているのですが、頼みは農水省や大阪府の補助金。関門となる「大阪府建設事業評価委員会」から、自然環境への配慮、活性化構想に盛り込まれた酪農団地の生産性向上や地域交流推進などの条件を付けられています。
しかし、産廃の不法投棄、糞尿の不適正処理など、酪農団地における自然環境を損なう不祥事は、計画の進展を妨げる要因になりかねません。それに、環境保護の観点から、道路計画に反対する声もあります。今日は、この問題についての今後の取り組み方向をイメージすることも念頭において、「ハーベストの丘」付近を訪ねました。
9月15日(月) 敬老の日。阪神タイガースの18年ぶりの優勝が決まりました。
午前中、堺剣道協会が主催する審判講習会の会場(金岡体育館)を訪ね、その様子を拝見しました。本当は受講したかった講習会なのに、他の行事などの関係であきらめたものです。ほんの半時間程度、会場の片隅で審判法の講義を傍聴させていただきました。
その後、毎年お招きを受けている地域の老人会「第一和楽会」の集いに出席。日ごろお世話になっている皆さんとともに「敬老の日」を祝いしました。新金岡団地に最初の入居が始まってから37年。住民の高齢化が一段と進む一方、老人会への入会者は3分の1程度とのことです。会長のご挨拶によると、「身体が不自由になったから」と参加を見合わされる方もいらっしゃるとか…。昨年同様に健やかな皆さんにお目にかかって元気をいただきましたが、いよいよこの団地の改造計画に着手しなければ…との思いを強くしました。
9月16日(火) 気候が和らいだせいか、行灯づくりのアブチロンが元気に花を…。
厚生委員会を傍聴しました。この委員会は、保健や福祉を所管するのですが、かつての14年の議員生活でも所属した記憶のない委員会です。先日、本会議の大綱質疑で「患者の権利宣言」や「高齢者への敬老施策」などを取り上げたことから、いったいどんな議論がされるか興味を持ち、全部ではありませんが各委員の質疑を聴きました。
なかには、「へー、この議員がこんなテーマを語るのか…」と感心させられる場面もあって、その真面目さに先入観を訂正した人もいました。ただ、この人も含めて質疑の大半が「要望しておきます」という結語で終わることには、多分に物足りなさを覚えます。議員の仕事は「行政当局への陳情」ではないはず。もう一歩突っ込んで、市政の現状について議論しながら、各自の調査・研究活動に基づいて政策提案ができないでしょうか。誰もが1人あたり年間360万円もの「政務調査費」の支給を受けているのですから…。我が身も振り返えって反省しました。
なお、某党議員は、すでに大綱質疑で私が質した「スポーツ施設や清掃工場余熱利用施設の高齢者割引き」を論じていました。後追い発言は強力な援護ですが、きっと「我が党の要求で実現した」と宣伝されるのでしょうね。