9月17日(水) 朝夕はしのぎやすくなりました。油断して風邪など召されないように…
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《2003.9.17〜19》
今日は建設委員会。泉北・竹城台の自治会から提出された請願「定住を目的としない居住施設の建設及び運営に関する条例の制定について」が付議されているので、その審議状況を確認するために傍聴しました。実は、この自治会が組織されている住宅地の一角に「ウィークリー・マンション」の建設計画が持ち上がり、住民の方から相談を受けていました。会員が一丸となった運動を展開され、相談も複数の議員に持ちかけられたようです。当該地域に近い菅原隆昌議員の尽力もあって、全議員を紹介議員とする請願が10日の本会議に上程されました。
ところが、その後、建設予定地の所有者が「白紙撤回」の意向を示し、堺市への申請も取り下げました。もちろん、自治会の皆さんのがんばりの成果ですが、市議会の雰囲気がこれを後押ししたと思われます。計画撤回により一部修正された請願は、建設委員会で全委員一致の「採択」。その際、「委員外議員」として発言を求め、良好な住宅環境を維持するために、東京都の自治体での取り組みなどを参考にして、市当局が具体的な対応策を検討することなどを求めました。なお、この問題は、堺市議会の決議による「国への意見書提出」が自民党・市民クラブから提案されるなど、さらに広がりを見せています。
9月18日(木) 花々の入れ替え時期が近づきましたが、コバナランタナはなお元気です。
今議会では各常任委員会の審議ぶりを確かめてみようと決め、今日の文教委員会も傍聴しました。冒頭の質疑から波乱含みで、「ジェンダー・フリー政策や、これに基づく学校教育は誤っている」旨の、激しい持論を展開する男性議員がいました。5月に議員になったばかりの新人ですが、前議会の大綱質疑でも同趣旨の発言をしています。もっとも、「ジェンダー・フリーの5つの害」として自らがあげつらった事柄について「否定するのは簡単だと思う」と弱気になったり、「男女平等は達成されなければならない」と付け加えるなど、論理展開に迷いがあるようにも聞き取れました。ただ、堺市の人権局が進める男女共同参画施策や教育委員会の人権教育の基礎となっている考え方を「誤っている」と言い切っているのに、市当局から強い反論がなかったのはどういうことでしょうか。私が聴いていた限りでは、3人の女性議員を含む文教委員の誰からも反駁する議論がなかったことと合わせて、大いに気になります。それに、この議員の発言には、性同一性障害に関する偏見とも思えるような主張が見受けられました。私自身が十分に勉強していることではありませんが、“聞き流し”で済ますことはできない…と思い始めています。
9月19日(金) 残暑が続き、さらに台風15号接近のニュースも…
今日は、昼すぎまで総務委員会を傍聴しました。田中丈悦議員が、財政問題に絡めて合併問題や政令指定都市化について議論。なかなか聞き応えのある論点の立て方でした。午後は、昨日の文教委員会での議論や、過日の市民環境産業委員会での議論などについて市当局の各担当者と協議し、最終本会議(24日)での一般質問のテーマ整理にかかりました。
ところで、昨日の日記に「性同一性障害に関する偏見」と書いたのですが、委員会の速記録で確認すると次のような発言が見られます。まず、当該議員は、「ジェンダー・フリーの5つの害」として「@結婚をしない。離婚率が高まる。A出生率が下落して少子化となる。B少年犯罪が増加する。CDVを増加させる。D性同一性障害者、同性愛者を増加させる」を挙げました。この他、「正常に生まれた特性を持った男女が、その後天的な教育(注:ジェンダー・フリー教育?)によって性同一性障害者になるんじゃないかと危惧されている」などとも言っています。そして、「今の社会的な問題の根っこには、ジェンダー・フリー教育というのも原因のひとつにある」と主張しているのです。必ずしも断定的ではないのですが、委員会という公的な場での発言だけに議会構成員としての責任を感じます。